令和元年度決算特別委員会 [10月15日 病院局]

○(岸口みのる委員)  質問に先立ち、病院局の職員の皆様をはじめ、現場の医療スタッフの皆様方におかれては、この一連のコロナ対策を通じて県立病院が担う役割、非常に大きいということを改めて痛感をし、また改めての感謝を申し上げたいと思う。ぜひ長嶋管理者におかれては、議会でこういう声がたくさんあったということを皆様にお伝えをいただければと思う。よろしく。
 それでは、質問に入りたいと思う。

新型コロナウイルス感染症対策における県立病院の状況と検証について
 まず質問の1は、新型コロナウイルス感染症対策における県立病院の状況と検証についてお尋ねをする。
 先日、一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブが「新型コロナ対応・民間臨時調査会」を立ち上げ、日本の新型コロナウイルス感染症に対する対応の検証を行い、報告書を発表したことが報道された。私は、この報告書であるが、公平な点で非常に踏み込んだ、しっかりした内容であったと感じている。
 県立病院においても、難局をどう乗り越え、どのような成果を上げたのか、課題とは何かといったことを検証し、次の教訓とすることは大変重要であると考える。
 県では、感染拡大により医療崩壊が懸念される中、加古川医療センターを県内全域の拠点病院に、尼崎総合医療センターを重症等特定病院に位置付け、重症患者をはじめとした感染者等の受入、診察体制をシフトした。
 また、両センターに、がんセンター、姫路循環器病センターなどの診療機能を一部縮小し、看護スタッフ等の派遣を行うなど、県立病院全体としての対応を進めてきたのではないかと思うが、県民からはその実情をうかがい知ることはできない。
 そこで、特に加古川医療センター及び尼崎総合医療センターでは緊迫した状況でもあったと思うが、両センターにおける新型コロナウイルス感染症対策の状況や課題、他の診療に影響は生じなかったのかを伺うとともに、これまでの対応をどのように検証し、今後に生かしていくのか所見をお尋ねする。

○病院局企画課長(柏木英士)  新型コロナウイルス感染症における患者対応の中心的役割を担う加古川医療センター及び尼崎総合医療センターでは、新規感染者の発生状況に応じて、感染症病棟に加え、一般病棟を新型コロナ感染症対応に転用し対応した。
 また、新型コロナに感染した重症患者への対応では、通常の重症患者に比べ約3倍から4倍の業務負担が発生し、多くの看護師を確保する必要があったため、加古川医療センターでは2次・3次の救急機能の停止、尼崎総合医療センターでは、ICUなどの休止により、そこで勤務していた看護師の配置換えや、委員ご指摘のとおり、県立病院間の看護師派遣のほか、神戸大学からも応援医師の派遣を得て、重症病床を確保したところである。
 さらに、加古川医療センターの救急機能の停止に当たっては、災害医療センターをはじめ周辺医療機関と受入調整を行い、病院間の機能分担を図るなど、県立病院をはじめ関係機関が一丸となって取り組んだことで、医療提供上の大きな支障は生じなかったのではないかと考えるところである。
 一方、院内感染防止に当たっては、神戸大学が実施した加古川医療センター職員への抗体検査において検査を行った508人全員の陰性が確認されたほか、これまで県立病院では院内感染は発生しておらず、この混乱下においても適切に職責を果たせたことは、スタッフ一同の努力のたまものと認識している。
 新型コロナウイルス感染症対策の様々な課題やこれまでの対応は、全県的な検証に加え、都度、振り返り、県立病院の病院長が集まる病院運営会議においても常に情報共有しており、次なる波が発生した際は、これまでの経験や教訓を生かし、より的確な対応ができるよう全力で取り組んでいく。

○(岸口みのる委員)  大変多くの本当にご苦労があったということを、よく理解をした。私、テレビで大阪府の健康医療部長さんが出られて、スポットを当てられ、ドキュメンタリーとは言えないが、少し実態を追っかけていくような番組を見かけた。あれを見てたら、結果はさきほどの管理者の答弁があったように、60%受け入れたとか、いろんな結果、実績は分かるが、その過程で何が起きてたのかというのは、なかなか分かりづらかった。ただ、あの番組を見てると、少しずつその辺が理解できるようになってきた。
 だから、やっぱり県においても、実績は多くの報道もあるから皆さん、県民の方々も承知されていることと思うが、それに至るまでに何が起きてたのかということが非常に興味があるというか、そこは一番の今回の課題というか、実績を次へ伝えていくためにどうしても必要な施策と思うので、再質問はしないが、そういう生の現場で何が起きてたのかということをよくお伝えをいただきたいと思う。

県立病院における超過勤務の縮減について
 それでは、質問の第2である。県立病院における超過勤務の縮減についてである。
 この質問については、栗山委員から収支構造の適正化ということがあったが、一部関連するが、質問を続けたいと思う。
 県立病院は、残業が多いとの声をよく耳にする。働き方改革により、長時間労働の是正、有給休暇の取得などの取組がスタートしたことにより、現場では逆に残業が増える結果となったのかもしれない。
 このような中、新型コロナウイルス感染拡大が起きた。知事部局では、出勤者7割削減やテレワーク活用などを行ってきたところであるが、医療現場では出勤者削減どころか、食事の休憩すらまともに取れないとも聞くし、また、テレワークの活用はなじみにくいと感じるが、県立病院がしっかりした医療を提供するためにも、働き方改革を進めていかなければならないと考える。
 令和元年度兵庫県公営企業会計決算書附属資料を見ると、災害医療センター、リハビリテーション中央、西播磨病院を除く11センターと病院の時間外勤務手当は、約38億円となっている。
 個別では尼崎総合医療センターの11億円、淡路医療センターの5億円、ほかのセンター・病院でも概ね3億から3億9,000万円程度発生をしている。
 超過勤務が慢性的なものなのか、コロナ禍による一時的なものなのか、また人材不足か業務の非効率によるものかなど、分析をしっかり行い改善を図らなければならないと考える。
 そこで、働き方改革を進めていく上で超過勤務の状況についてどのように認識をし、改善を図っていこうとしているのかお尋ねする。

○病院局管理課長(原田剛治)  医師を中心とした医療機関における長時間労働については、県立病院に限らず全国的な課題となっている。働き方改革を推進することで、優秀な人材の確保と安定した医療提供体制の確立が図れるものと考えている。
 昨年度の県立病院における超過勤務の状況については、今後、医師の上限時間として適用される年960時間を超えた職員が101名であり、医師全体の概ね1割の職員の数に当たる。一方で、看護師や医療技術職の多くについては、交替制勤務や宿日直勤務など勤務シフトを組んでいるために、極端な長時間労働になる職員は少ない傾向にある。
 新型コロナウイルス感染症への対応に伴う超過勤務の状況を見ると、直接コロナ患者に対応した医師は一部増加したものの、審議会であったり診療機能の制限ということで患者数が減少したこともあり、全体的には減少傾向にある。
 このため、超過勤務の原因については、新たな感染症患者への対応による一時的なものではなく、365日昼夜を問わず医療サービスを提供するという業務の特殊性によるところが大きいのではないかと考えている。
 このような特殊性を踏まえつつ、県立病院がその使命や役割を果たしていくためには、長時間労働を是正し、働きやすい職場環境づくりを推進することが重要であると考えている。そのため、多様な勤務形態の導入や労働時間管理・職員配置の適正化などの従前からの取組に加え、特定行為看護師等を活用したタスクシフトの検討も進めることで、超過勤務の縮減により一層取り組んでいく。

○(岸口みのる委員)  費用をどんどん削減をして、その結果、医療の質が下がったということだったら、本当に本末転倒になってしまう。
 さきほどのご答弁を伺っていると、何か医師の超勤が多いということで、看護スタッフ等についてはうまくいってるとは言わないが、順調だと言われたが、やっぱり現場の看護師さんの話なんかも聞いてみると、まだ一部サービス残業的なものが実在するという。だから、当然看護師さんだから患者さんが目の前におられて時間が来たから帰りますなんてことを言えないわけであるが、ただシフトのつなぎ目というか、引継ぎの時間帯とか、早めに出てこられ、その準備をされると。そういう実態も一部あるので、しっかり検証していただき今後の働き方改革につなげていただきたいと思う。医師等の働き方改革については、またこの次の質問にかかってくるので質問に入りたいと思う。

医療の高度専門化に伴う専門職員の配置について
 質問の3は、医療の高度化・専門化に伴う専門職員の配置についてお尋ねをする。
 高度専門・政策医療を担う県立病院が、医療を取り巻く環境の変化や様々な医療ニーズに適切に対応し、安全で質の高い医療を提供していかなければならないことは言うまでもない。
 県立病院でも、がんゲノム医療の推進やダヴィンチ、リニアックなどの高度医療機器の導入、ICT技術の進展に伴う医療情報の活用など、医療技術の高度化や専門性の向上に伴い、医師だけでなく、専門知識を有する技術職の重要性が高まっており、先ほど質問した働き方改革を進めていく上でも、こうした職員を確保していくことが必要であると考える。
 そこで、県立病院における専門職員の配置状況を伺うとともに、今後、更なる医療の高度化・専門化を見据えて、どのような方針で配置しようとしているのか、当局のご所見をお尋ねする。

○病院局管理課長(原田剛治)  県立病院は、高齢化の進展等による疾病構造の変化、県民の医療ニーズの多様化、医療技術の進歩に対応すべく、日々、診療機能の高度化に取り組んでいる。そのため、これまでから、特定の分野に精通した専門性の高い資格等を有する職員を配置してきたところである。
 具体的に、近年の動向で言うと、リニアックなどによるがんの放射線治療を行うための照射計画を作成する医学物理士を9名、がんゲノム医療を行うための家系情報の確認や疾患情報の収集・分析を行う遺伝カウンセラーを5名、医療システムの運用やICTの活用の検討を行う医療情報職を7名、高度医療機器の管理を行う臨床工学技士を74名配置しているところである。
 これら専門職員を配置することは、県立病院の高度専門性のアピールポイントとなるほか、医師の業務のサポートや一部を代行できるといったメリットがあるため、医師の働き方改革を推進する上でも有益であると考えている。
 新型コロナウイルス感染症の拡大により、医療の在り方が大きく変わりつつある中、こうした時代の変化を迅速かつ的確に捉え、求められる専門性を備えた職種・人員を必要に応じて確保することで、診療機能の高度化と働き方改革との両立を図り、より良質な医療を提供していく。

○(岸口みのる委員)  さきほどご答弁あったように、医療環境を、働く側の医療環境を十分に整えていくということは非常に私は重要だと考えている。
 ただ、一方で、朝からずうっとあるが、経営指標が非常に傷むと批判も多いというふうに言われるが、私はこの費用について、ある程度のところまで削減が済んでいる感じている。ただ、結果は伴ってないというところがあるが、これ以上削減をするということになると、冒頭申し上げたように、医療の質の低下を招かないかという気持ちになってくる。やっぱり、そうなると、費用削減も大事であるが、収入を増やすというのが一番だと思う。
 栗山委員からのいろんな施設を充実させたらどうだというのもそうであるし、私らよく言われたのは、個室をもっと増やしたらどうだとか、セカンドオピニオンをもっと積極的にやって、本来の収入よりもっと増やす策を充実させるほうがいいじゃないかと。そのことによって、県立病院の病院全体への信頼が上がるし、信頼が上がることによって、赤字云々というよりも、我々の最後のとりでなんだということをしっかり訴えたほうが私はいいと思う。
 よく私のところにも、以前は「公立病院は赤字だ」と批判の声があった。私、そのときに、「じゃ、公立病院が黒字だったらどうするんですか」と、「民業の圧迫ですよ」とお答えすると、大体そこでその議論って終わってしまう。政策医療をやっている部分は、繰入等で対応されているが、その他の部分において無駄は許されないが、費用がかかるものはかかるものとし、しっかり訴えていくというか、広報をしていく、そんなことも大事だと思うので、そのことをお願いし、質問を終わりたいと思う。ありがとうございました。

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