令和元年度決算特別委員会 [ 10月9日 公安委員会]

○(岸口みのる委員)  当初の私の登壇予定時刻は16時からということだったが、30分早くなっている。少し心に余裕を持って質問をする。
 まず、質問の第1は、警察施設の見直しについてお尋ねする。

1 警察施設の見直しについて
(1)信号機撤去の進め方について

 信号機の撤去の進め方についてである。
 県人口は2009年をピークに減少局面に入り、2030年には507万人まで減少すると推計されている。また、2015年比で、神戸、阪神、東・中播磨地域の平均の減少率はマイナス3.7%だが、北・西播磨、但馬、丹波、淡路の平均の減少率はマイナス11.5%と人口減少の地域偏在が加速している。人口減となった地域では、民間の医療や福祉施設、商業施設など経営が成り立たなくなり、人口減少のスパイラルが加速する。コロナ禍により地方の価値が見直されるというものの大きな人口増加は望めない。
 県警ではこれらの社会構造の変化に併せ、警察署の再編や信号機の見直しを行うなど選択と集中が進められている。
 このような中、県警のホームページには、撤去を検討している信号機一覧が公表された。信号機はこれまでも地域住民から設置要望も多くあるなど関心の高いテーマである。
 信号機はここ5年間、総数管理によりスクラップ・アンド・ビルドが続き、新設は75基、撤去は70基で、総数は7,250基前後で推移している。今後も道路の新設などの新規需要増に併せ、老朽化や必要性の低下による撤去をより進めていかなければならない。
 しかしながら、住民感情を考えると、信号機撤去には総論では賛成するものの、いざ身近なところの信号機が撤去されるとなると反対の立場を取る方も多くいると思う。ですから、近隣住民の合意を得るため、信号機撤去の判断基準となる客観的な指標の説明や、信号機に頼らない安全対策についての説明を丁寧に行う必要があると考える。
 そこで、過去5年間の信号機の撤去に当たり地域住民の合意をどのように得てきたのか、併せて公表した撤去を検討している信号機の今後の進め方について伺う。

○交通部長(矢野浩司)  必要性の低下した信号機の撤去を進めていくためには、ご指摘のとおり、地域住民の方々に理解いただくことが大変重要であると認識している。
 そこで、県警察では、これまでも地元の代表である自治会長や学校関係者、自治体、道路管理者等への説明や、地元自治会などを通じて周辺住民に周知を行い、要望があれば、説明会を開催して、住民から直接意見を聞く機会を設けている。また、本年8月には、今後撤去を検討している信号機一覧を県警ホームページで公表して、県警察の取組あるいは考え方について、きめ細かく説明しているところである。
 こうした地域住民等への説明では、撤去を検討している信号機の利用実態や交通事故の発生状況などの客観的な根拠をご説明するなどして、信号機を撤去する理由や撤去後の一時停止の規制を行うなどの安全対策等を説明している。
 例えば、ある警察署では、撤去を検討している信号機を担当者が10時間以上にわたり現場で調査した結果、お巡りさんの服を着ていると、みんな正しく渡るので、お巡りさんの服を着ないで秘匿に調査をしたが、当該信号機では、歩行者が信号機をほとんど利用していない実態が判明したことから、こうした状況を丁寧に説明し、地域住民の理解を得て、撤去に至ったケースもある。
 ホームページで公表した、今後撤去を検討している信号機についても、引き続き、これまでと同様に県民の理解と協力を得られるよう、より一層丁寧な説明を行い、地域住民の理解を得た上で、撤去を進めてまいりたいと考えている。

○(岸口みのる委員)  関連があるので、次の質問に入る。

(2)今後の警察力再編に備えた取組について
 今後の警察力再編に備えた取組についてお尋ねする。
 警察署等の再編整備については、令和3年3月をめどに実施されるが、交番・駐在所は地域の治安の最前線であり、過去5年間廃止されたところはないものの、先ほど申したように人口減少などの環境の変化により、今後、交番・駐在所等の見直しにも着手されると聞いている。
 ちなみに、交番等の設置については、昼夜の人口、世帯数などのほか、地域の発展状況、住民の意向などを総合的に勘案するとされており、当該地域の安全を守るため、パトカーを活用することなどが上げられている。信号機の撤去や警察署の統合などの説明等を通じて、地元住民との信頼関係を築いているとは思うが、どのような事態にも柔軟に対応できる警察組織であることを住民に理解してもらうことが必要であり、そのための対話力が問われる。
 そこで交番・駐在所など、今後の社会構造、環境の変化へ向けた警察力再編に備えた取組について所見を伺う。

○地域部長(桑野真一)  交番・駐在所の再編整備に当たり、各地域の人口動態や事件・事故の発生実態だけでなく、宅地開発や道路網の整備等によって変化する地域の将来を見極めるとともに、警察署等再編の整備状況や、当該交番等の業務負担、施設の老朽化、狭隘化や交番の安全対策等の諸問題を踏まえて検討する必要があると考えている。
 県下には交番と駐在所を合わせて701施設があり、これは、警視庁、北海道に次いで全国3番目の数となるが、配置できる人員には限りがあることから、単独勤務を強いるなど分散して配置せざるを得ない実態である。治安維持機能を一層強化するためには、施設と人員の集約による体制及び機能の強化が必要と考えている。
 再編整備の実施に当たっては、安全で安心な暮らしを守るため、治安機能を更に発揮できる体制の確立や事件・事故への対処能力の向上を図り、また、地域住民の方々の意見も伺いながら、慎重に検討を進めてまいりたい。

○(岸口みのる委員)  警察の命題の一つが、体感治安をしっかり守っていくだと感じている。最初の質問の信号機であるとか交番は、体感治安に直結するというか、これがなくなると、地域住民の不安はいたずらに広がってしまう。こういうときには、しっかりと地域との対話を行っていただきたいと思うし、なくなったときにどうなるか、十分に理解を得た上で進めていただきたいと思う。
 今後は、5Gが出たりで、自動運転になったり、そうなると信号機は要らなくなり、機械警備とかロボットが出てきて、それぞれの交番も要らなくなるという時代が来るかもしれないが、少なくとも我々の時代にはそんなことはないと思うので、ぜひよろしくお願いをする。
 それでは、次の質問に移る。

駐車違反への反則告知状況と放置違反金の収納未収について
 駐車違反への反則告知状況と放置違反金の収納未収についてお尋ねする。
 県下の駐車違反の検挙状況は、駐車監視員制度が導入された平成18年度の標章取付件数は12万7,121件、反則告知件数は4万3,279件、告知の割合は34%となっている。
 その後いずれの件数も年々減り続け、平成31年度の標章取付件数は6万3,403件、告知件数は1万2,406件にまで減少し、その割合は19.5%にとどまっている。
 この間の標章取付件数の累計は137万8,898件、告知件数は31万7,177件、告知割合は23%にすぎない。つまり4人から5人に1人しか警察署に出頭していない。
 駐車違反車両の減少とともに標章取付件数が減少したことは評価すべきだが、問題は告知件数の割合の低さである。標章取付件数のうち、運転者が警察署に出頭し反則告知を受け、違反点数の加算、反則金の処分を受けたのは2割にとどまり、残る8割の運転者は出頭せず、違反点数の加算のない放置違反金を納付することを選択している。
 このままでは制度の公平性が保てない。また、もっと問題なのは放置違反金の収納未済である。ここ数年の放置違反金の納付状況は5万件から6万件程度が納付される一方で、平成30年度末の収納未済は累計2万1,227件、約1億9,100億円、平成31年度末は1万6,254件、約1億5,700万円となっている。平成23年度末の累計5万8,219件、約6億1,200万円からすると3分の1以下に改善はしているものの県民の信頼は得られなくなる。
 標章取付件数と告知件数の乖離についての認識と今後の対処方針、放置違反金の収納未収対策について伺う。

○交通部長(矢野浩司)  放置違反金制度は、この制度が始まる従前は、4分の1の人が出頭しないという現状があった。運転者に対する責任追及が十分に行えないことを踏まえ、今度は車両の使用者の責任を追及することにより、良好な駐車秩序を維持すべく、平成18年に導入されたものと承知している。
 この制度は、導入後14年を経過したが、駐車車両に関連する人身事故は、制度導入前と比較して約8割減少するなど、神戸市内の主要道路における瞬間路上駐車台数を調べているが、これも約9割減少するなど、駐車秩序は改善されており、さらに、放置車両確認事務の民間委託は、警察力の合理的再配分にも寄与しているものと考えている。
 なお、放置違反金による責任追及がなされる場合には、運転者に対する違反点数の付与は行われないものの、放置違反金を納付しない場合に、車検拒否制度や、一定期間に繰り返し納付命令を受けた者に対する車両の使用制限命令を積極的に適用しており、一概に公平性を欠くとは言えないと考えている。
 次に、放置違反金等の未収金対策については、交通指導課の中に、機動徴収班という専門部隊を設置し、訪問催告・任意徴収を積極的に実施しているほか、悪質滞納者に対しては、税務署と同様、預金、給与等、あらゆる財産を差押え対象として徴収活動を強化している。
 平成26年6月からは、全国に先駆けてコンビニ収納を導入、差押えた物件のインターネットでの公売など、新たな手法を駆使した未収金対策を実施している。
 これらの取組を強化したことにより、ピーク時には6億円を超えていた収入未済額は年々減少し、令和元年度末では約1億5,800万円となっており、前年度末と比べ17%減少しており、今後もしっかりと未収対策を継続し、未収金の縮減を図ってまいりたい。

○(岸口みのる委員)  放置違反金の取組についてはよく分かった。逃げ得は許さないということ、しっかり徹底していただきたい。
 最初の反則告知の件数、これは先ほどのご答弁だと、交通状況はよくなったとのことだが、不公平感はないとおっしゃったが、県民感情からすると、ある人はちゃんと反則金、警察署へ行って、青切符を切られて、駐車違反の点数を加算されて、反則金を払う。それをせずに、通知だけ来て、違反金だけ払ったら、無罪放免とは言わないが、それで法的には問題がなくなるとなると、制度として、同じ結果であるにもかかわらず、方法が違うのは、これは不公平だと感じる。この点について、もう一度ご答弁をお願いする。

○交通部長(矢野浩司)  先ほど申し上げたように、平成18年に導入された制度は、反則告知制度と放置違反金制度が相まって、全体の駐車環境をよくするために法律上導入された制度である。
 先ほど私が申し上げたように、一概に不公平、放置違反金制度のほうも制裁があるので、点数はないが、そういった制度であることを踏まえて、導入されたと認識している。
 出頭しない反則告知対象者、運転手、これは私の個人的なことだが、もしそれを徹底的に追及せよと、今たくさんの警察業務がある中でするならば、誰が止めたのかということを防犯カメラ捜査などで特定した上で、矢野が止めたと認定をして、反則告知をせざる得ない。現場の警察官は、多分そこまでの今余力はないと思う。それらの警察力の合理的采配分も踏まえて、この制度ができたと思うので、どうぞご理解をよろしくお願いする。

○(岸口みのる委員)  私が申し上げているのは逆であり、実態も5件に1人、4件に1人しか出頭してないという事実がある。逆に1人出頭してきたほうが警察の業務は増える。
 こういう実態があるならば、全てを最初から違反金で処理をしたほうが、私は公平性が高いと思う。ここでこれ以上しても制度が変わるわけでもないので、本部長、東京へ帰られたら、実態をしっかり反映していただくように、よろしくお願いを申し上げ、最後の質問に移る。

防犯カメラ映像等を活用した公開捜査の在り方について
 最後の質問である、防犯カメラ映像等を活用した公開捜査の在り方についてである。
 最近、街頭や会社、店舗をはじめ個人の住宅や車などへの防犯カメラやドライブレコーダーの設置が進んでいる。これらにより撮影された映像を手がかりに、事件や事故の詳細が客観的に示され、事件や事故の解明につながる事例が多く見受けられる。
 一方で、犯行の重大な手がかりとなる様子が防犯カメラに捉えられながら犯人逮捕に至っていない事案も多くある。これらの映像をもっと活用した情報収集を図るべきと考える。
 マスコミで防犯カメラ等に録画された映像が公開される場面があるが、肝心な犯人特定に至る一番肝心な顔の部分が隠されている。これでは決め手となる情報は得られにくいと思われる。積極的な公開により、事件や事故の解明に至る情報は得やすくなる。
 県警が公開捜査を行うには、凶悪犯、財産犯のうち犯行手段や方法の悪質性などの要素を総合的に判断し、公開する人物を被疑者と認める根拠が十分にあることとされ、また被疑者の写真などを第三者が複製し、インターネットに上に残存することへの配意、少年被疑者の保護、家族ら関係者の名誉などが考慮されるとのことである。
 これらの要件は理解するところだが、このままでは犯罪抑止のための防犯カメラが犯罪抑止につながらず残念である。公開捜査が進むことで犯罪を抑止する効果も働くのではないだろうか。
 現在、県警のホームページには6件の防犯カメラ映像が公開事件として掲載されているが、画像のみでは特徴をつかみにくく、動画映像を公開してはと考える。
 そこで、防犯カメラ映像等を活用した公開捜査の在り方について所見を伺う。

○警察本部長(吉岡健一郎)  現在、県警察においてはホームページ上において、防犯カメラ画像等を活用した6件の公開捜査を実施しており、うち1件については、防犯カメラ画像を動画で公開している。
 防犯カメラ画像等が被疑者特定の端緒となった刑法犯の割合は、令和元年では、職務質問に次いで2番目であったが、令和2年8月末現在では、職務質問を上回るなど、防犯カメラ画像が犯人の特定や犯罪の立証に有用であると考えている。
 他方、防犯カメラ等に撮影されている被疑者の公開捜査は、個別に、公益上の必要、関係者の名誉やプライバシーへの影響、捜査、公判への影響の有無、程度などを総合的に勘案する必要があり、これらの観点から総合的に考慮し、適正に判断していくことが肝要と考えている。
 引き続き、事件ごとに、動画を含め、防犯カメラ画像等を活用した公開捜査の実施を積極的に検討し、犯罪の検挙、抑止に努めてまいりたい。

○(岸口みのる委員)  限られた警察の人員の中で捜査に当たっているので、できる限り警察官の手を煩わさないというか、使えるものは何でも使うというのが、私は基本だと思っている。
 そういう意味においては、公開捜査をして、市民の方の力を借りたり、いろんな意味で警察官の業務の簡素化と、犯罪の抑止、検挙率が上がるというになって、いいことずくめなので、ぜひよろしくお願いをする。
 以上で質問を終わる。ありがとうございました。

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