第357回 2月定例県議会 一般質問

質問日 : 令和4年3月1日(火)

質問方式 :分割

 

○(岸口みのる) 
 皆さん、おはようございます。維新の会議員団、明石市選出の岸口でございます。
 県内で新型コロナウイルス感染症の感染が確認されてから2年が過ぎました。このたびのオミクロン株による感染拡大まで6度の感染拡大期を経験し、社会活動が大幅に制限された一方、治療に対する治験の蓄積やワクチン接種、新薬の開発、検査体制の整備など、ウィズコロナ、ポストコロナへの環境も整いつつあります。
 現在のオミクロン株による感染拡大は、まだまだ一進一退の状況にありますが、一日も早い鎮静化を願い、分割方式により6問の質問に入りたいと思います。

1 ポストコロナに向けた中小企業経営支援について
 質問の第1は、ポストコロナに向けた中小企業経営支援について、2点お尋ねをいたします。
(1)過剰債務問題に対する再生支援について
 その1は、過剰債務問題に対する再生支援についてであります。
 東京商工リサーチにより、昨年の県内の倒産件数は、前年比19.9%減の339件となり、過去30年で最少となったことが発表されました。これは国や県などによる1兆円を超えるセーフティーネット融資はじめ、コロナ関連支援策の効果によるものですが、コロナ禍による飲食業、観光業への影響は甚大で、過剰債務に陥りながらも辛うじて経営を続けている中小企業も多くありますし、支援策効果の息切れも懸念されるところであります。
 あわせて、コロナの長期化や、セーフティーネット融資の据置期間が終わり、既に返済が始まったところもあるなど、まさにここからが正念場であります。
 このような中、昨年度より兵庫県中小企業再生支援協議会において、窓口相談や金融機関との調整を含めた特例リスケジュール計画策定支援、いわゆる特例リスケ支援を行い、支援件数が全国で最多の183件となるなど大きな成果を上げていますが、これらはあくまで最長1年間の返済猶予などによるもので、過剰債務問題の根本的な解決には至っておりません。
 加えて、金融機関では十分な引き当てが積めておらず債権放棄に応じにくいことから、資金手当てもできる第三者による踏み込んだ支援が必要でありますし、今後、これまでのスキームでは対応し切れない困難事案も出てくると思われます。
 これに対し、元同僚議員で現在企業再生に取り組む株式会社日本創生投資の三戸社長は、企業の抜本改革を進めるには金融機関側が債権放棄に応じやすい環境を整えることが重要で、そのためには公的な組織が主導する金融機関から債務を買い取ることで、債権放棄にお墨付きを与えられえる形の再生ファンドの立ち上げが必要と述べています。
 そこで、ポストコロナに向けた中小企業再生支援には過剰債務問題は避けて通ることができないことから、再生ファンドの立ち上げなど官民が一体となった実効性ある対策が必要と考えますが、県としてポストコロナへ向け、過剰債務問題を抱えた中小企業に対する再生支援をどのように行っていくのか、ご所見をお尋ねいたします。

(2)事業承継支援策の強化・充実について
 この項の質問の第2であります。事業承継支援策の強化充実についてお尋ねをいたします。
 帝国データバンクの発表によると、中小企業における後継者不在率は官民の取組により着実に改善する一方で、昨年の後継者難倒産は全国で466件と2013年の調査開始以降で過去最多で、3年連続で450件を上回る高水準となり、後継者問題が二極化していることが分かりました。
 また、休廃業、解散件数は、コロナ関連支援策によりコロナ前の2019年から4,000件超と大幅減少し5万4,709件となりましたが、コロナ禍により黒字でありながら事業継続を断念し、休廃業・解散、倒産に至るケースが加速することが今後懸念されています。
 加えて中小企業庁は、2025年には中小企業経営者の平均引退年齢とされる70歳を超える経営者が約245万人となり、そのうち約半数が後継者未定であることから廃業が急増し、約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性があると報告をしています。
 事業承継、譲渡は、地方に行けば行くほどニーズは高くなりますが、地方にはプレーヤーが少なく、第三者には分かりにくい企業価値の精査など解決すべき課題も多くあります。
 このような中、全国各地でサーチファンドを活用した事業承継の事例が報告されるなど注目を集めています。
 サーチファンドとは、経営者を目指す優秀な若者が、投資家の支援を受けながら、自分が経営者となりたい中小企業を探索し、事業承継課題を解決する仕組みで、事業承継した後は、サーチャーが経営者となり、元経営者やオーナーの力も借りながら企業価値向上を目指したファンドのことであります。
 海外でも高い評価を受けており、国内でもコロナ禍で地方への移住を希望する若手の優秀な人材も増えていることから、地方経済の活性化を図るには非常に有効なファンドと考えられます。
 そこで、これまで県では2025年問題が迫る中、産業活性化センターや商工会議所、商工会などを中心に、事業承継機能の強化に取り組んでまいりましたが、これに加えサーチファンドなど新しい手法を取り入れるなど、今後どのように支援策を強化充実させていくのか、ご所見をお尋ねいたします。
 以降は質問者席から行います。

○知事(齋藤元彦) 
 維新の会議員団の岸口みのる議員のご質問にお答えをいたします。
 過剰債務に対する再生支援についてでございます。
 1兆円を超える無利子・無保証料融資が、県内中小企業の事業を下支えし、現在、倒産件数を抑えてきております。
 一方、県内中小企業の令和2年度の売上高は、コロナ前の令和元年度比で10.1%減少しておりまして、経営環境は厳しくなっています。返済がこれから本格化する今、中小企業の経営改善は喫緊の課題であるというふうに考えております。
 このため県では、来年度予算計上させていただいておりますけども、県内の金融機関などと協調しまして、中小企業の経営改善、そして成長力強化の支援事業に取り組みをいたします。
 無利子・無保証料融資を受けた事業者の約3割、1万2,000社に対しまして、資金繰りや債務の返済などの金融支援、事業承継や廃業を含めた経営改善、事業の再構築、DX、販路拡大などに集中的な支援を行ってまいりたいと考えております。
 メインバンクによる支援を通じて、中小企業の実情に応じた実効ある対策ができるというふうに考えております。
 公的機関による債務の買取りについては、コロナの影響を受けた事業者の規模が極めて甚大であると、多いということから、県単独での対応はなかなか難しいというふうに考えておりますが、必要な対策を国に要望してまいります。
 コロナからの創造的復興を目指すためには、地域経済の担い手である中小企業の経営安定、事業革新が欠かせません。商工会、商工会議所、再生支援協議会など関係機関と緊密に連携をしながら、債務問題をはじめ中小企業の支援をしっかりと強化してまいります。
 また、今般のロシアによるウクライナへの武力侵攻に伴いまして、燃料などの資源高、それからサプライチェーンの混乱など、本県経済への影響も懸念されるところでございます。こちらについても関係機関としっかり連携して対策をしっかりと講じてまいりたいと考えております。

○産業労働部長(竹村英樹) 
 私からは、事業承継支援策の強化充実についてお答えします。
 中小企業経営者の平均年齢は、2020年に60歳を超え、2025年には経営者の3分の2が、ご質問にもありましたように、平均的な引退年齢である70歳以上となります。
 県内でも後継者がいない企業は約6割となっておりまして、コロナを機に廃業へとかじを切る経営者の大幅な増加が見込まれるところです。まさに事業承継は待ったなしの課題であると認識しております。
 円滑な事業承継におけましては、先ほど知事から答弁いたしました中小企業経営改善、成長力強化支援事業によりまして、金融機関の協力を得て、廃業も含めた事業承継の可能性を判断することとしておりまして、その上で後継者がいない場合には、金融機関のネットワークを最大限に活用して、事業承継やM&Aにつなげていきたいと思います。
 あわせて、兵庫県事業承継・引継ぎ支援センターと連携したマッチングも行います。資金面からも制度融資や建物改修、設備導入などの補助により後押しをしてまいります。
 サーチファンドでございますが、全国から意欲ある若者など、幅広く後継者を集める手段として効果が期待できるものと考えております。まずは金融機関、商工団体等と連携して、親族や従業員への承継、県内での承継を進めてまいりますが、その上でサーチファンドの活用も検討していきたいと思います。
 コロナ後の経営環境の変化に対応しまして、企業の再生や新陳代謝を円滑に進めていく必要があります。商工団体などと連携しまして、事業承継にしっかりと取り組み、事業の継続と雇用の確保を図ってまいります。

○(岸口みのる) 
 過剰債務の問題について1点、再質問をさせていただきたいと思います。
 国の支援を待ちながらというのは、そうなのかもしれませんけれども、この間、スタートアップファンド、新しい新規創業の方々へのファンドが立ち上がって、県も協力してやっておられるということです。新しい事業を立ち上げる支援をするというのは必要なんですけどね、大事なんですけど、今既に事業をやっておられて、もう事業は軌道に乗っている。こういった企業が、やっぱり今回のコロナで債務超過になっている。これ根本的に救うには、やっぱり債務を整理したげるということ、非常に大事だと思いますね。
 支援協なんかを通じて、債務の買取りなんかじゃなくて、大体銀行がメインバンクを中心に債務免除をしていくんですけれども、銀行がメインバンクがその力がなければ、債務免除って進まなくなるんですね。ですから、やっぱり公的な部分で債務免除の仕組みをしっかりつくっていただいてやることが必要かなというふうに思います。
 特に、やっぱり企業の債務を下げてあげることによって、新規投資も生まれてきますし、利益が、今後は、従業員、人件費の上昇といいますか、給料が上がることにもつながってまいりますので、ちょっとここは県の思いといいますか、もう少し力強い支援をしていただけたらというふうに思いますが、いかがでございますか。

○産業労働部長(竹村英樹) 
 具体的な再生ファンドのお話ですので、担当の私のほうからお答えをさせていただきます。
 中小企業再生ファンドは、国の独立行政法人の中小企業基盤整備機構も出資する形で、複数の府県で設立がされております。規模については、それほど大きなものではございませんけども、やる気のある企業を再生させていくということには有効な方法だと思います。
 ただ、まずは今現状を知ることが大切ですので、先ほど申し上げました中小企業経営改善、成長力強化支援事業を通じまして、実態をしっかりと把握いたしまして、その上で金融機関等の意見などを踏まえまして、ファンドを組み立てていく、組成する必要があれば、そういった上で適切に対応していきたいということを検討してまいりたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

○(岸口みのる議員) 
 ポストコロナでこういう事例が多くなると思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。
2 里親等委託率の向上に向けた取組の強化について
 では、次の質問に参りたいと思います。里親等委託率の向上に向けた取組の強化についてお尋ねをいたします。
 児童虐待の増加、コロナ禍による若年層の予期せぬ妊娠・出産、新生児の遺棄・死亡事件などが後を絶ちません。また内密出産が新たな課題になるなど、子供の養育環境が大きく変わってきたことを実感させられます。
 コロナ感染症対策は目下の最重要課題でありますが、子育て支援と同様に、社会的養護を必要とする児童への支援強化も重要であります。
 平成28年の児童福祉法の改正により家庭養育優先原則を徹底し、子供の最善の利益を実現するために新しい社会的養育ビジョンを策定し、今後の里親等委託率の目標を3歳未満は概ね5年以内に、それ以外の就学前の子供は概ね7年以内に75%に、また学童期以降は概ね10年以内をめどに50%以上を実現することとされましたが、昨年度末現在、社会的養護の対象児童は全国で4万2,000人を超え、そのうちおよそ90%が施設に入所するなど、目標と実態とが大きく乖離をいたしています。
 県では、平成27年に兵庫県家庭的養護推進計画を策定し取組を進めてきたところですが、この計画を更に発展をさせた兵庫県社会的養育推進計画を令和元年度に策定し、こども家庭センターが関わった特別養子縁組が毎年10件以上成立するなど、一定の成果が見え始めています。また、来年度には、子ども家庭総合支援拠点を県下全市町に設置するなどの取組を加速しようとしています。
 しかしながら、県内の昨年年度末の里親等委託率は、全国平均をわずかに下回る22.1%にとどまり、県内には乳児院、児童養護施設が多く、委託率に反映されにくいことを考慮しても満足な水準とは言えません。
 全国の里親等の委託率の上位の自治体を見ると新潟市が58.3%、福岡市が56.9%、静岡市は48.7%、さいたま市は45.9%が高く、児童相談所への専任の里親担当職員の設置、里親支援機関の充実、体験発表会、市町村と連携した広報、NPOや市民活動を通じた口コミなど、様々な施策により、静岡市以外の自治体では、過去10年間の増加率が30%を超えています。
 そこで、他の自治体の事例から学ぶべきところは多くありますし、不妊治療などに取り組む方々などへの周知など、これまでの垣根を越えた取組も必要と考えますが、里親等委託率の向上に向け現状をどのように捉え、今後どのように取り組むのか、ご所見をお尋ねいたします。

3 県職員へのカスタマーハラスメント対策について
 質問の第3であります。県職員へのカスタマーハラスメント対策についてお尋ねをいたします。
 年末年始、大阪市北区の繁華街のビルで起きたクリニック放火事件、埼玉県での立て籠もり医師殺害事件など逆恨みによる許し難い事件が続きました。県内でも平成25年の宝塚市役所本庁舎で発生した放火・殺人未遂事件が記憶に残っていますし、いつ何どき県の職員や教員、警察官らがその対象にならないとも限りません。
 これまで県では行政対象暴力に対し、平成19年度に兵庫県行政対象暴力対応指針等を策定し、兵庫県行政対象暴力対応マニュアルにより事案に対処することとされています。また、行政対象暴力を含む、いわゆるカスタマーハラスメント全般に対しても、兵庫県ハラスメント防止指針において、所属長の責務により組織として対応し、職員の救済を図らなければならないとされています。
 行政対象暴力とは、処分の解除、金銭要求など不正な利益を得る目的で行う、暴力行為、脅迫行為など違法または不当な行為とされています。しかしながら、実際には法令を熟知した上で、職員らに対し長期間、長時間の対応を迫る迷惑行為や職員、教員、警察官などとのやり取りを動画撮影し、SNSなどにアップするなど、法令には抵触しない範囲で行われる極めて悪質な行為が数多くあります。
 実際にこのような事案があっても、職員がどれだけ対応に苦慮しているかは、警察の介入などにより事件化すれば報道で県民の知るところとなりますが、事件化しなければ実際に何が起きているのかすら分かりません。
 例えば、病院局と県立病院の昨年度の相談実績を見ますと、実績件数不明の3病院を除いても年間約1,300件の医療相談を受け付けています。その中には悪質な迷惑行為もあり、対応に苦慮しているとも聞きますし、警察OBの相談員による対応だけでなく、中には正規職員が対応する病院もあるようで、相談業務が負担となり他の通常業務に支障が出ないか懸念されるところであります。
 そこで、県民に実情を周知すること、そして重大な事件に発展しないよう未然に防止できる策を備えることが必要で、そのためには実態に即した具体的かつ実効性のある取組が必要と考えますが、県のご所見をお尋ねいたします。

○新県政推進室長(小橋浩一) 
 私から、県職員へのカスタマーハラスメント対策についてお答えを申し上げます。
 県に対する苦情の中でも、法令に触れない範囲で行われる悪質なクレーム、迷惑行為が一部にありまして、現場の職員が対応に苦慮している事案もございます。
 業務の妨害につながる悪質な行為に対しては、組織としての対応が基本でございます。県では、ご紹介いただきました、兵庫県ハラスメント防止指針におきまして、行政対象暴力をはじめとしたハラスメントに対して、組織的な対応を図り、迅速に職員を救済することを所属長の責務としております。
 また、重大事件への発展を未然に防止するためには、ハラスメントに至る背景、その内容が多種多様でありますことから、事案に応じた個別の対策が必要となってまいります。
 対応としましては、一つに、所属長を中心として関係課で構成する対応チームを設置すること、二つには、県下に複数配置をしております、専門知識、ノウハウを有する県警OBの相談員としっかりと連携を取ること、そして、ハラスメント防止を呼びかけるポスター等を作成し窓口に掲示する、こういった取り得る様々な手段を講じて対応していきたいと考えております。
 さらに、相談員が対応した困難事案、これ県で作成をしております行政対象暴力対応マニュアルに反映をしまして、周知を図っていくこと。また、弁護士等を講師としたクレーム対応の研修、自治研修所で対応しておりますけれども、具体的な事例を踏まえて、そういった内容を充実していく、こういったことで、実態に即した取組を推進をしているところでございます。
 なお、ハラスメントの実情を周知することにつきましては、オープンな県政を推進する中で、県に対する意見をいただきやすい環境を阻害することがないように、ただ一方では、職員を守っていくというためには、どのような対応が可能か検討していきたいと考えております。
 今後ともこうした取組を通じて、ハラスメントに対する組織としての対応力の向上を図りながら、県民の期待と信頼に応えられる県政を推進してまいります。

○福祉部長(入江武信) 
 里親等委託率の向上に向けた取組の強化についてお答え申し上げます。
 里親等委託率の向上に向けての課題といたしましては、一つには、里親数そのものを増やし、円滑に里子を受入、養育できるよう育成すること、それから2点目としまして、里親へ委託する里子数そのものを増やすということが課題と考えております。
 まず、里親数を増やすことですけれども、里親制度が広く認識されることが重要であるというふうに考えておりますので、出前講座や相談会の開催、市町広報紙への特集記事の掲載等の取組に加えまして、今年度作成しました里親制度の説明でありますとか、当事者の体験談等で構成しております啓発動画、もう一つの親子も活用していきたいと考えています。
 また、今後も引き続き医師会や婦人会、不妊治療に関わる医療機関、学校等にも働きかけ、一層の普及啓発を図ってまいります。
 さらに、里親の不安や負担を軽減するために、未委託里親に対するトレーニング研修の実施に加えまして、今年度からは研修参加や委託前の面会に要する交通費でありますとか、おむつやミルク代など、養育に要する費用の助成も行っております。
 次に、里子数を増やす件ですけれども、児童養護施設等に配置を進めております里親支援専門相談員による里親委託の推進を図ってまいります。
 また、里親が施設でボランティアをすることで、子供と交流を図ること、週末・季節里親の更なる実施及び里親への一時保護委託等によりまして、子供が里親家庭での生活を体験する機会を増やしまして、児童が里親という選択肢を知るための取組を進めてまいります。
 今後とも里親等委託率の向上を図り、家庭養育優先原則を推進することで、子供の最善の利益の実現に努めてまいります。

○(岸口みのる) 
 コメントです。カスタマーハラスメントですけどね、実は県の職員とか、警察官のみならず、我々議員もその対象に実はなってます。我々議員のことを申し上げるつもりはないんですけどね。やっぱり先ほどご指摘あったように、広報、公聴の敷居が高くなってはいけないということでしたから、それはよく分かるんですけれども、やっぱり県民の皆さんに現場で何が起きているのかというような実態をしっかり知っていただくということも抑止力の一つになろうかと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、里親の委託率の向上です。紹介したのは、自治体の中でも県の数字は入っていませんでした。だから、県と市では随分違いがあるというのかもしれませんけれども、私はトップの姿勢といいますか、トップがもうとにかく強く向上するんだという姿勢を持って当たれば、数字は必ずついてくるんだというふうに思っています。
 ですから、そういう意味では、齋藤知事に先頭に立っていただいて、県民に呼びかけをどんどん行っていただく、そういうことをもっと増やしていただけたらなというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。

4 県立・私立一体となった兵庫の高等学校教育について
 それでは、次の質問に参ります。質問の第4です。県立・私立一体となった兵庫の高等学校教育についてお尋ねをいたします。
 県内の高等学校への進学率は、戦後一貫して伸び続け、昭和47年度には90%を超え、本年度は98.74%となりました。一方の進学者数は、第2次ベビーブーム世代が高校入学を迎えた平成元年の8万1,887人をピークに、今年度は4万2,587人と約半数近くにまで減っています。
 このような中、県教育委員会では県下10ヵ所でひょうご未来の高校教育あり方検討委員会報告書地区説明会を開催し、地元各市町の教育長や中学校校長らとともに、我々県議も出席し、意見交換を行ったところであります。
 今月にはその取りまとめとなる県立高等学校教育改革第三次実施計画が公表される予定とされ、この計画では、新たな学びの導入や県立高校の望ましい規模と配置の方向性も盛り込まれていると聞いています。
 一方、県内の私立高校への進学者数も平成元年の1万4,745人をピークに、今年度は6,611人と半数以下となるなど減少傾向に歯止めがかかっていません。
 国の就学支援金や県の授業料軽減補助はじめ奨学資金の貸与や給付などにより、私立学校を志望校の選択肢としやすくなった反面、ニーズの多様化により、毎年3,000人を超える進学者が県外の私立高校などへ流出する状況にあります。
 生徒が高校生活をどこで過ごすかは大変重要で、その後の就職、進学など生活環境に大きく影響しますし、仮に県外の高校で3年間を過ごせば、ますます生活基盤は県外に移り、ひいては若年層の県外への人口流出に影響を与えかねません。
 本来、進学者の確保からすれば県立高校と私立高校は競合する関係にありますが、県では進学者急増期の昭和47年に兵庫県高等学校急増対策協議会の設置に始まり、その後、急減期を経て、平成20年に兵庫県公私立高等学校協議会に改編し、公私間で協調して生徒の受入れに対応してきたいきさつがあります。
 しかし、最近では通信制などの選択肢も広がりを見せ、また、生徒急減には公立・私立を超えた課題であり、簡単に改善できるものではありません。
 そこで、公立・私立の枠組みを超えて、県内の進学促進への取組や、入試日程の調整など、全ての課題を協議するなど、県立・私立一体となった兵庫の高等学校教育を進めることが重要と考えますが、教育委員会のご所見をお尋ねをいたします。

5 県民総参加の全国豊かな海づくり大会とそのレガシーについて
 質問の最後であります。県民総参加の全国豊かな海づくり大会とそのレガシーについてお尋ねをいたします。
 いよいよ本年11月に、延期となっていました全国豊かな海づくり大会の開催を迎えます。本大会は、昭和57年に城崎郡香住町、今の美方郡香美町での第2回の大会開催以来40年ぶりで、水産資源の保護・管理を通じ、つくり育てる漁業の推進、水産業の振興と発展を図ることを目的とした大会であります。
 令和に入り即位後初めてとなる天皇・皇后両陛下をお迎えする予定になっていることから、県全体で大会を盛り上げることで、コロナ禍によって停滞したムードを吹き飛ばし、ポストコロナの幕明けとなるような取組となることを期待しているところであります。
 今回の開催地となる明石市の海域は、明石海峡のもたらす影響により、瀬戸内海有数の好漁場で、小型底引き網、船引き網、タコつぼなど多種多様な漁船漁業に加え、ノリ養殖などにより、タコ、タイ、ノリは全国有数のブランドとして親しまれていますが、近年では貧栄養化をはじめとする海洋環境の悪化により、ノリの色落ちや漁獲量などへの影響が避けられなくなっております。
 これに対し、行政、漁業者、農業者らが連携し、海底耕うん、ため池のかい掘り、下水処理場の栄養塩管理運転などにより豊かな海への再生の取組が進められていることに加え、SDGsの取組の広がりにより、環境保護の視点からのアプローチが加わり、プラスチック汚染、漂流ごみ、海水温上昇など新たな課題に対応すべく、行政やNPO、消費者団体や環境団体などの民間団体、企業など関係者を中心に、森、川、里、海へと徐々に領域を広げながらの活動が展開をされています。
 知事は、今定例会の提案説明の中で、本県の取組の発信と県民総参加の運動展開について言及をされましたが、漁業者のみならず、こうした多様な関係者にも本大会の関連事業に参画をしていただき、県民総参加の大会として機運を高めていく必要があると考えます。また、大会を成功裏に収めることはもちろんのこと、本大会のレガシーとして、今後に何を伝え、何を残していくかを検討した上で、本大会を計画し、実施すべきと考えますが、これらについて当局のご所見をお尋ねいたします。

○知事(齋藤元彦) 
 私からは、全国豊かな海づくり大会についてお答えをいたします。
 瀬戸内海は、厳しい排水規制のもと水質が改善された反面、漁獲量が急激に減少したため、本県では漁業者と連携し、海底耕うんや森づくりなど、海の栄養を回復させる取組を進めてまいりました。この取組を更に広げるため、良好な漁場環境と水産資源の回復に向けた新たな法整備を国などに働きかけた結果、平成27年、環境保全、自然景観、文化的景観などを含め、多面的機能が最大限に発揮される豊かな海の創出を基本理念とする瀬戸法の改正につなげることができました。
 11月の全国豊かな海づくり大会兵庫大会は、本県の先導的な取組を全国に発信する絶好の機会でございます。去る2月14日には、サステナアワード2021で、明石浦漁協作成の豊かな海づくりの紹介動画、海底耕うんの取組を紹介された動画ですが、これが農林水産大臣賞を受賞しました。このように漁業者はもとより、幅広い分野の事業者の方々や県民の理解、そして参画のもと、豊かな海づくりを県民運動へ発展させていくという出発点とする必要がございます。そのため海浜の清掃などを行う環境保全団体はじめ、釣りなどの海洋レジャー団体、プレジャーボートのメーカー、栄養塩類の供給に取り組む企業など、海に関する幅広い主体への、この大会への、関連イベントへの参加や協力を求めてまいりたいと考えております。
 更には漁業団体による漁業体験やワークショップなどの実施を通じて、高校生や大学生など次世代を担う若い世代の方々はじめ、県民一人ひとりの実践、そして多様な団体との協働など、豊かな海づくりの活動が着実に広がるように働きかけてまいりたいと考えております。
 大会終了後は、以上のようなこうした活動を一層深めていく推進母体を立ち上げて、大会のレガシーとして、SDGsの達成目標である豊かで美しい兵庫の海の創出、そして継承を県民総参加による運動へと発展させてまいりたいと考えております。

○教育長(西上三鶴) 
 私から高等学校教育についてお答えいたします。
 本県の高校教育におきましては、従来から、公私が協調して公教育を支える環境づくりに取り組んでまいっております。生徒募集計画ですとか、入試日程等共通の課題に関しましては、定期的に意見交換を行っております。また、近年の生徒数の減少への対応につきましても、公私協調で取り組んでいるとこでございます。
 ご質問の県内の高校への志願者数を増やすためには、やはり各学校が特色を持ち、選ばれる学校となることが必要でございます。既に私立高校におかれましては、建学の精神のもと、魅力づくりに取り組んでいただいております。県といたしましても、魅力発信&元気アップ事業で、この取組を支援しているとこでございます。
 また、県立高校におきましては、小規模化が進み、多様な教育を提供できない学校が増えておりますことから、新たな魅力づくりとともに、望ましい規模と廃止の検討を進めてまいりました。このことにつきましては、各市町から意見交換をしたいとの要請を受けましたので、昨日、2月の28日でもって、教育長をトップに全ての市町を訪問し、意見交換をさせていただいたとこでございます。来年度からは、現在策定中の実施計画に基づき、具体的な取組を進めることとしております。
 加えまして、やはり中学校3年生に高校選択のための情報を提供することが重要となります。オープンハイスクールですとか説明会を行っておりますけれども、加えまして進路指導をする中学校の教員にも情報提供をすることも兼ねまして、私ども教育委員会から知事部局に提案し相談をした結果、私学関係では、例えば、授業料の実質無料化の内容はどういったものか、また、特色のある不登校対策をされている取組はどんなものか、こういったことをチラシにしております。
 また、公立関係では、最近の定時制や多部制高校での学び、こういったことにつきましてもチラシをつくり配布をしているとこでございます。今後とも、生徒が学びたいことが学べ、選ばれる学校となりますよう、公私協調のもと、切磋琢磨しながら、兵庫の高校教育を進めてまいります。引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。

○(岸口みのる) 
 まずは1点目、全国海づくり大会についてです。やっぱり大会が近づいてくるにしたがって、機運は上がってくるんだと思いますし、それまで官民一体となって、いろんな取組を続けていく。ただ、残念なことに、終わってしまうとだんだん火が消えていくというのが、やっぱりそうで、オリンピックなんかでも、大会を盛り上げよう盛り上げようと言いながら、終わってしまうと、一月もすれば忘れてしまうということがありますので、その以降の取組をしっかりとやっていただく。そこに重きを置いてお取組をいただきたいと思います。
 それから、高校教育のほうは再質問をさせていただきたいと思います。特色ある取組とか建学の精神、そういったことで私学が選ばれていくというのは、それは当然のことなんですけれども、やっぱり生徒の動向といいますか、受験する立場から見ますと、受験の日程とか、そういうことが大きく影響されるわけですね。
 ですから県立高校の入試のスケジュール、それから私立学校のスケジュール、そういったものをもっとしっかりと合わせることによって、県内への進学率を高めていくということが、誘導していくようになりますけれども、それが私は必要だというふうに思っています。
 やっぱり県内の子供さんは、県内で学んでいただくという、そういう姿勢が私は必要だなというふうに感じております。その点について、もう一度お尋ねをします。

○教育長(西上三鶴) 
 おっしゃるとおり、入試日程等、これは大変重要なことでございますので、私学さんの入試日程、そして公立の入試日程をどうするか。これは従来からも十分ご相談しながら取り組ませていただきましたので、これからもその姿勢を堅持しながら進めさせていただきます。よろしくお願いします。

○(岸口みのる) 
 質問の中でも申し上げたとおり、やっぱり高校時代をどこで過ごすかというのは非常に大事です。別に知事を責めるわけではないんですけれども、知事は中学校から県外へ出られて、今、兵庫県に戻られた。例としては少ないほうだなというふうに感じてます。やっぱり高校時代を大阪とか、そういった他の地域で過ごすと、その後の人生って大阪が中心になってきたり、友達やとかそういう付き合いの幅も、やっぱりそちらにどんどん比重が置かれていくということがありますんで、ぜひ兵庫の子供は兵庫県で育てる、その思いを強くしていただきたいと思います。
 それから、私の前の北口議員の質問にもありましたけれども、スポーツ行政をどちらが持つかということですけど、これはもう教育委員会のみならず、企画県民部の教育課においても、やっぱりそこはしっかり協調してやっていただきたいということを最後に申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

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