第374回 2月定例県議会 一般質問

令和8年2月26日

質問方式 :分割

○(岸口みのる議員)  皆さん、こんにちは。明石市選出、躍動の会の岸口みのるでございます。6項目7問、分割方式にて質問を行います。

1自主財源の確保

 質問の第一は、自主財源の確保についてであります。
 県では、金利上昇の影響により、来年度からの3年間の収支不足額の見通しが、昨年度想定の160億円から530億円へと大幅に拡大し、起債許可団体への移行が明らかとなりました。一方で、今回追加上程された補正予算案では、県税収入及び地方交付税が約440億上振れする見込みとなっています。
 そもそも景気拡大に伴い、金利や物価の上昇とともに税収が増加するといった循環が生じるため、税収増と金利上昇は同時に起こり得るものであります。そのため、収支不足額のみが独り歩きしないよう、県民への丁寧な説明が必要と考えます。いずれにせよ、県ではこれまで二度にわたり行財政構造改革を実施し、歳出削減を進めてきた結果、既に削減余地が限られた状況にあり、今後更に厳しい財政運営が予想されているところであります。
 「入るを量りていずるを制す」は行財政運営の基本でありますが、少子・高齢化対策や防災・減災対策など行政需要が拡大する中、歳出削減のみで対応することには限界があり、歳入確保の強化、すなわち自主財源の確保に積極的に取り組む必要があると考えます。
 現在、県では観光戦略を推進していますが、既存事業の削減で財源を捻出するのではなく、観光分野に必要な財源は観光分野で確保するといった発想が重要であると考えます。東京都、大阪府、京都市などでは宿泊税を導入していますが、本県においても、(仮称)観光DX税といった法定外目的税を創設し、観光データの収集・活用や混雑対策などに充当することも一案でありますし、これまで知事が積極的に推進されているクラウドファンディングやふるさと納税による寄附募集により、実施すべき事業について、将来を見据えた財源の確保を図ることも重要であります。
 知事は提案説明の中で、財政健全化と必要な投資の両立を図ることが極めて重要と述べておられるとおり、これまでのような歳出削減を中心とした財政運営から一歩進め、事業ごとに必要な財源を確保する仕組みを導入すべきと考えますが、当局のご所見をお尋ねいたします。
 以降は質問者席に移ります。

○知事(齋藤元彦)  躍動の会議員団の岸口みのる議員のご質問にお答えをいたします。
 海外情勢の急激な変化による景気のリスク、そして為替相場の変動など、社会経済環境の先行きの不透明感が増す中、国の政策や景気動向など外部要因に影響されにくい多種多様な自主財源を確保する必要性は、これまで以上に増しております。
 県ではこれまで、法人関係の超過課税、そして県民緑税など、納税者の理解を得ながら、いわゆる目的税を活用した事業を推進し、着実な成果を上げてきました。
 ご指摘の観光目的税につきましては、これまで同様、まずは観光事業者などと丁寧に意見交換をしながら、ご指摘いただいたDXであったりとかOTAとか、そういった観光の今後の方向性とともに議論、そして研究を進めていきたいというふうには考えております。
 加えて、自主財源の更なる確保を念頭に、令和4年度に体制整備を行いまして、積極的な収入確保にも力を尽くしてきました。ふるさと納税やネーミングライツなどを合わせた収入は、令和4年が約7億円でしたが、その後、堅調に推移しまして、今年度は約18億円まで伸びるという見込みでございます。
 必要な財源確保に向けまして、賛同や共感を得ながら推進していくにふさわしい事業につきましては、個別にプロジェクトとして立ち上げ、個人、企業問わず積極的にふるさと納税ですね、返礼品があるものないものを含めまして、獲得に努めていくということが大事だと思いますし、実際、これまでも海外武者修行の留学の応援プロジェクトには8,000万円を超える寄附がプロジェクトごとにいただいているケースもありますので、ご指摘いただいたプロジェクトベースでの財源確保というものは大変大事で、これからもしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 そういった意味で、クラウドファンディング型の寄附募集などの検討も進めるなど、引き続き持続可能な行財政運営に向けまして、自主財源の更なる確保に向けまして、これも全庁挙げて取り組んでいきたいと考えております。

○(岸口みのる議員)  コメントです。
 知事がふるさと納税とか非常に幅広くやっておられるということはよく分かっています。ただ、ファンドレイジングと目的税は両立するもんだというふうに思ってます。ですから、観光宿泊税のような目的税をしっかりと立てて、その分野に生かしていく。
 特に、神戸空港を利用された外国人旅行者の7割が神戸市内に宿泊をされているという報告もありますので、やっぱりそういったところにしっかりとご負担いただくものはいただいて、一方で、その財源をもとに、おもてなしをしっかりとやるということが私は大事だなというふうに思っておりますので、観光事業者の理解も必要ですし、また市町の方々の理解が必要ということはよく分かりますけれども、この神戸空港の国際線が就航する前に、しっかりとこういったことを整備していただきたい。そのことを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。

2 地域医療資源の確保及び再編について

 質問の2番は、地域医療資源の確保及び再編についてお尋ねをいたします。
 先月の県・市町懇談会では、複数の市町長から、地域医療の確保や自治体病院の支援に関する強い要望が寄せられたところであります。
 県内の医療機関の状況を見ますと、令和7年11月時点で、病院は339施設、一般診療所は5,251施設、歯科診療所は2,849施設となっており、2年前と比べますと、病院が5施設、一般診療所が23施設、歯科診療所は78施設が倒産、閉鎖、廃業をしている実情があります。病床数も、病院・診療所合わせて1,225床減少し、地域の医療資源は年々縮小する傾向にあります。
 また、県立病院においても、今年度は加古川医療センターと淡路医療センターで計85床が一時休止され、来年度はがんセンターで45床の一時休止が予定されているなど、地域医療を支える医療機関は、公立、民間を問わず、人口減少や受療行動の変化、人件費、物価高騰、経営者の高齢化や後継者不足など複合的な課題に直面し、極めて厳しい経営環境に置かれております。
 県はこれまで、医師確保対策や光熱費等補助などを講じられ、国の診療報酬改定でも来年度はプラス改定が予定されていますが、医療機関の経営安定にはなお十分とは言えません。
 地域医療というと、二次・三次医療に注目が集まりがちですが、住民に最も身近な一次医療を担う民間病院や診療所の維持は、地域医療体制の根幹であり、これらの閉鎖は地域医療の崩壊につながりかねません。
 こうした中、県では来年度から、令和22年の高齢者人口ピークに向け、医療需要の変化に応じた役割分担や医療提供体制の再構築を目指し、新たな地域医療構想の策定に向けた検討が始まることに加え、個別の事業として、診療所の承継支援も予算に盛り込まれています。
 そこで、一次医療を担う地域の病院・診療所の現状をどのように認識をし、今後どのように支援をしていくのか。また、二次医療、三次医療の現状に対する認識と今後の医療提供体制の再編に向けた方向性について、ご所見をお尋ねいたします。

3 重度精神障害者への医療費助成制度の拡充について

 続いて、質問の第三は、重度精神障害者への医療費助成制度の拡充についてお尋ねをいたします。
 県及び市町では、国の自立支援医療制度に加え、経済的負担の更なる軽減を図るため、独自に重度障害者医療費助成を実施しています。重度の身体障害者及び知的障害者に対する医療費助成については、全ての都道府県において、入院・通院とも対象とされていますが、重度の精神障害者については、都道府県によって対応が分かれています。
 令和7年4月時点で、精神科入院を対象としているのは全国の40都道府県、精神科入院を対象としているのは27都府県となっており、入院・通院ともに対象外としているのは、兵庫県を含む7県のみであります。一方、県内の市町において、独自に対象者の拡大を実施しているのは11市3町と、全体の半数程度にとどまっており、障害の種別や居住地の違いによって経済的負担に差が生じています。
 兵庫県精神福祉家族会が行った調査報告によると、重度1級、中度2級、軽度3級の精神障害者保健福祉手帳の所持者のうち、障害年金受給者は約半数にとどまり、通所施設における工賃も月1万円から2万円程度と、収入面に不安を抱えている実態があります。また、医療費に不安を感じている人が90%に上るなど、精神障害者は身体障害者や知的障害者と比べ、収入が少ない状態にあることが示されています。
 そこで、障害があり、かつ支援を必要とする方々を医療費助成の対象とすべきとの観点から、市町と連携し、重度1級、中度2級の精神障害者の精神科通院、精神科入院を対象とするとともに、中度2級の精神障害者の一般通院及び一般入院についても医療費助成制度の対象とするなど、制度の拡充を図るべきと考えますが、当局のご所見をお尋ねいたします。

○福祉部長(岡田英樹)  私から、重度精神障害者への医療費助成制度の拡充についてお答えをいたします。
 精神障害のある方への医療費助成につきましては、通院による精神医療を続ける必要がある病状の方を対象に、精神科通院に係る費用の一部を助成いたします自立支援医療制度と、県・市町協調事業として、重度の方を対象に一般科医療の通院・入院に係る費用の一部を助成いたします福祉医療制度がございます。
 これらは精神障害のある方の経済的負担を軽減するため、県下全市町におきまして共通の基盤的制度として実施しているものでございまして、その上で、各市町が地域の実情に応じて対象範囲の拡充や助成費用の上乗せなどの独自の取組を行っているものでございます。
 ご指摘の福祉医療制度の拡充につきましては、この福祉医療制度がこれまでから身体、知的、精神の3障害間での制度の均衡を図りながら充実を進めていること。また、精神科への長期入院患者につきましては、「入院医療中心から地域生活へ」というのを基本方針として、グループホーム等の地域生活支援の整備を進めていること。さらには、県・市町ともに大きな財政負担を生じることなど課題も多いことから、慎重な検討が必要であると考えております。
 今年7月には、国公費負担医療制度と福祉医療制度の併用を可能といたします大きな制度改正を行う予定でございます。このことによりまして、重度の方の精神科通院については、負担が軽減される見込みでございます。
 そういうこともございますので、今後とも市町独自の取組状況などは共有もしながら、現在の医療費助成の枠組みを継続していきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

○保健医療部長(山下輝夫)  地域医療資源の確保及び再編についてでございます。
 一次医療機関につきましては、郡部を中心に医師の高齢化や高齢者の増加に伴います在宅医療の需要等への更なる対応が必要であると認識しております。このため、県では引き続き、在宅医療を担う人材の育成や医療と介護の連携強化を支援するとともに、新たに重点医師偏在対策支援区域を設定し、区域内での診療所承継に必要な設備の整備を支援することとしております。
 一方、二次や三次の医療機関につきましては、地域における役割を自ら明確化し、診療機能の維持や他機関との連携強化を求められていることから、引き続き必要な病床機能転換や再編・統合などを支援してまいります。
 また、現在、国では人口減少が更に進み、85歳以上の高齢者が増加いたします2040年とその更に先を見据えた新たな地域医療構想が検討されております。医療機関の一次、二次、三次にかかわらず役割の分担を進め、増加する高齢者救急や在宅医療の需要への対応、また医療機関の連携、再編、集約化、そして医療の質の向上や医療従事者の確保などが求められることになります。
 県では、各圏域で開催されます地域医療構想調整会議での議論を深め、国のガイドラインに基づいた新たな地域医療構想を策定し、全ての県民が適切な医療や介護を受けながら住み慣れた地域で住み続けることができるよう、持続可能な医療提供体制の構築に取り組んでまいります。

○(岸口みのる議員)  コメントです。
 まず、地域医療の件ですけれども、やっぱり今、過疎地域で地域を活性化しようということでいろんな取組をしています。それは保健医療部分だけではなくて、まちづくりやいろんな部分があろうかと思うんですけれども、その中でもやっぱりこの医療機関がなくなってしまうと、やっぱりそこに移住しようとか訪れようという、そういうインセンティブが非常に薄れてしまう。それで、ほかのいろんな施策をやっぱり阻害する原因になってしまうということもありますので、やっぱりそういう負のスパイラルに陥らないようにしっかりと構築をしていっていただきたいと思いますし、今回の承継支援をぜひ大々的にやっていただきたいなというふうに思います。
 それから、精神障害者の件です。先ほどご答弁の中で、3障害、身体障害、知的障害、それから精神障害の均衡を図っていくというふうなご答弁がありました。とはいえ、これはもう一方のデータを見ると、3障害の中で、身体それから知的障害の方々の働いておられる率というのは非常に高いんですね。精神障害の方が作業所なんかに行っておられる率というのは、30%しかないということですから、やっぱりそういう背景があって、もう一つは、精神障害者の方については年金や手帳をお持ちの方であっても、半数しかその年金が受給できていないという、そういう実情がありますので、こういったことを踏まえながら施策の展開をお願いしたいなというふうに思います。
 ただ、国の制度が追い付いてくるといいますか、あるようですので、それに期待をしたいなということを申し上げて、次の質問に入っていきたいと思います。
 質問の4番目であります。

4 より選ばれる兵庫県立大学について
 より選ばれる兵庫県立大学について、2点お尋ねをいたします。

(1)県立大学のブランディング向上について

 まず1点目は、県立大学のブランディング向上についてお尋ねをいたします。
 内閣府の分析によれば、大学進学時の学生の移動は、コロナ禍後も依然として東京圏への集中が続く一方、宮崎大学の県内就職希望者枠の設定や、広島大学の地元企業の包括的連携協定による就職者増など、地方大学が独自の取組で存在感を高めている事例も見られたところであります。
 関西圏は大学の選択肢が多く、地元志向が比較的強い地域ですが、その中で県立大学が学生や県内企業から選ばれる大学であり続けるためには、独自の強みを生かしたブランディング向上に向けた不断の取組が不可欠と考えます。
 県立大学では、来年度から県内在住者を対象とした授業料等無償化が全学年において実施されるほか、県外出身者への入学金の引下げについても学部生への対象の拡大が予定されており、今後も高い水準の志願倍率や県内学生比率の上昇が見込まれております。また、卒業生の就職実績は、今後の評価を待つ必要がありますが、県内企業からは大きな期待の声が寄せられております。
 さらに、文部科学省は来年度から、学部と修士課程を接続する5年一貫教育を制度化する方針を示しており、加えて、飛び級・飛び入学制度の活用や海外留学支援など、大学のブランディング向上につながる選択肢は広がりつつあると思います。
 そこで、こうした状況を踏まえ、兵庫県立大学が今後も学生、企業から選ばれる大学となるために、どのような方向性でブランディング向上に取り組んでいくのか、当局のご所見をお尋ねいたします。

(2)県立大学附属中学校・高等学校のブランディング向上について

 質問の2番、県立大学附属中学校・高等学校のブランディング向上についてお尋ねをいたします。
 県立大学附属中学校は1学年70名、附属高等学校は160名、両校合わせて690名の生徒を受け入れています。令和7年の進路状況では、高等学校卒業生147名のうち91名が国公立大学へ進学し、そのうち37名が県立大学へ進学するなど、国公立志向の高さが特徴となっております。県立大学のブランディングと連動して、附属高校のブランディングを更に高めることも重要であると思います。
 現在、附属校は併設型中高一貫校であり、人間関係の固定化を防ぐなどの利点がある一方、高校入学生との学習進度の差や、中学・高校教職員の意識の違いなどの課題が指摘をされております。6年間を通した計画的、継続的な教育を実現し、生徒の個性を伸ばす学びの連続性を確かなものとするためには、より一体的な運営が可能となる中等教育学校への移行も検討すべきではないかと考えます。
 そこで、県立大学附属中学校・高等学校の更なるブランディング向上に向け、今後どのように取り組んでいくのか、当局のご所見をお尋ねいたします。

○知事(齋藤元彦)  お答えをします。
 県立大学はビジョン2036に基づきまして、DX・GX人材の育成など、社会ニーズに対応した教育改革や次代を牽引するグローバル人材の育成に取り組み、社会から信頼、評価される世界水準の大学を目指しております。
 議員ご指摘の飛び級制度、そして学士・修士の5年一貫教育は、早期から専門分野に触れ、学習の連続性、専門性が深まることで、キャリア形成の強化やグローバル基準に合わせた高度人材育成が可能だというメリットがございます。
 令和8年度には工学部を改編し、AIなどの先端技術の実践的なスキルを習得する知能情報コースを設置するほか、博士の前期課程までの5年一貫教育を導入するということになっております。
 昨日、県立大学の前期日程が開催されました。受験生の皆様にはしっかり引き続き頑張っていただきたいと思いますけれども、県立大学の出願状況については、全体で5,785人ということで、前年度から674名ほど減っていると。これは波が毎年あるというものです。全体の志願倍率は6.54倍ということで、ほぼ横ばいという形になっております。
 そんな中で、議員もご指摘いただいた県内の出身者が3,000人を超えていまして、過去5年間連続で最高を更新していると。特に前期日程については、7割近くが県内高校出身の方が出願されているという状況になっておりまして、特に工学部が大変人気が高まってきているということだと思います。
 これは先ほど申し上げた学部の中の改変をしていくということや、やはり理系人材の優秀な方が県立大学を目指されていると。大学院まで無償化の影響があるというふうにも考えておりますけれども、そういった導入状況を学部改変の状況を踏まえながら、今後ほかの学部への展開ですね、そういったことも大学側では検討していくということになっております。
 大学への飛び級・飛び入学制度についても、他大学における導入事例を分析しながら、国の教育レベルに対応できる生徒が入学できるかという課題についても研究していくということになります。
 グローバル人材の育成については、海外大学との協定促進や海外拠点との連携ですね、そういった国際社会に通用する貢献する大学を目指していくということになります。
 今後とも、国内外の意欲的な優秀な学生から選ばれるように、継続的に教育システムを見直し、ブランド力の向上に努めていくとともに、大事なのは、やはり優秀な学生さんが県立大学で学んでいただいた後、やはり県内のものづくりをはじめとする企業に、これは大企業だけでなくて、中小、中堅企業など、県内に就職・定着していただくということが大事ですので、そのために必要な方策ですね、例えば共同研究の充実であったりとか、インターンシップをはじめとする県内企業とのマッチングの機会ですね、これを更に充実していくということをしてまいりたいと考えております。

○総務部長(有田一成)  私からは、県立大学附属中学校・高等学校のブランディング向上についてお答えをさせていただきます。
 兵庫県立大学の附属高等学校につきましては、科学技術分野の人材や国際感覚豊かな人材の育成を目的といたしまして、平成6年に開校いたしました。その後、こどもの理科離れや急速な国際化が進む中で、より早い段階からこうした人材育成に取り組むという必要を感じまして、平成19年4月に附属の中学校を併設させていただいたところでございます。
 附属中学校の開校後も、高等学校の段階から入学を希望する生徒さんも一定数いらっしゃるということで、そのニーズに応えるとともに、優秀な学生を獲得するというために、高校入学時にも選抜を行います併設型の中高一貫校とさせていただいております。内部進学生と外部入学生が切磋琢磨をすることによりまして、学校全体を活性化し、学びの質の向上を図っているところでございます。
 高等学校からの入学者に対しましては、高校1年生の間は内部進学者と外部入学生とのカリキュラムの調整を行いまして、習熟度別の学習、また少人数教育を実施しておりまして、学習進度の違いへの対策はそういった形でさせていただいているという状況でございます。その内容につきまして、生徒や保護者からも高く評価をいただいているというところでございます。
 附属中学校の特色ある学びといたしましては、観察・実験などにより自然科学への関心を高める探究科学でありますとか、他者と関わる力を育むコミュニケーションの時間を設けてございます。また、附属高等学校では、文部科学省のDXハイスクール、また本県のひょうごグローバルハイスクールの指定などによりまして、データサイエンスや国際理解教育における深い学びができるようにしているところでございます。
 少子化が進み、学校間の競争が激化をする中、今後も先端研究機関が立地をいたします播磨科学公園都市の恵まれた教育研究環境を活用し、附属学校の強みを生かした附置研究所との連携授業やキャンパス訪問等の中高大連携、探求活動を中心とした理数教育、さらには、海外姉妹校との交流などによる国際理解教育を充実させ、附属学校のブランド力向上に取り組んでまいります。

○(岸口みのる議員)  県立大学のブランディングについて、もう少し詳細にお尋ねをしたいので再質問いたします。
 先ほど知事の答弁の中に、学校の中のいろんな改革といいますか、いろんな制度を取り入れるという話はよく分かりました。一方で、やっぱり最後は県内の企業にどうやって誘導していくかということが一番大きな課題でありますし、そういう意味では、企業から見た県立大学像といいますか、県立大学に対する要望というのはたくさん出てくると思うんですね。
 ですから、そういうところをどうやって県として集約をして、その送り出しの機関として運営をしていくのか、そこを少しお尋ねしたいと思います。

○知事(齋藤元彦)  お答えをいたします。
 やはりご指摘のとおり、県内企業の皆様からも、県立大学の学生さんのやはり地元において志向が強い方々を中心に県内の企業に就職してほしい、活躍してほしいということが大変強いという状況です。我々としては、やっぱりそこをしっかりマッチングしていくということが大事だと思います。
 先ほど少し触れましたが、恐らく2点ありまして、1点目が企業のインターンシップ、それから企業とのマッチングの機会を増やしていく。まだまだ学生さんにとっては、県内企業にどういうところがあるのかということをご存知でない場合もありますから、そういった機会をこれからも大学と連携しながら、大学側もインターンシップですね、そういったものを単位算定とかそういった取組もこれからも努力していただくということになると思いますけれど、そういった機会を増やしていくということが1点。
 それからもう1点が、やはり理系分野を中心に共同研究を増やしていくということが大事だと思います。特に理系の場合は、研究室を中心に属人的なつながりなどから就職がつながっていくというケースが多いですから、ここは県内企業の規模に問わず、県立大学の理系学部を中心とする研究室などとの共同研究を通じて、最先端の研究であったりとか優秀な学生さんが県内企業に就職や進路を定めていくというきっかけとして大変これは大きい分野です。
 これは産業政策の会議においても、やはり共同研究というものが、学生さんが企業を選ぶ際に大変重要な判断のきっかけづくりになるという声もありましたから、こういった形でインターンシップなどのきっかけづくりとともに、共同研究の充実というものを大学側としっかり連携しながらやっていくということが大事だと思います。

○(岸口みのる議員)  ありがとうございました。文系のほうもぜひよろしくお願いいたします。
 続きまして、質問の5番目であります。

5 選挙のDX化及び電子投票の検討について

 選挙のDX化及び電子投票の検討についてお尋ねをいたします。
 今月8日に執行された衆議院議員選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に係る県の予算は29億7,000万円であり、前回の令和6年執行時の27億から、物価上昇に伴うポスター掲示板の設置費用の高騰などにより大幅に増加をしております。
 また今後、県及び市町の職員数が減少する中で、選挙事務に従事する職員の負担軽減は避けて通れない課題であります。選挙は民主主義の根幹であり、費用の多寡を問題視するわけではありませんが、事務の効率化については検討を進める必要があると考えます。
 平成14年、電子投票特例法が施行され、条例により電子投票を実施できる制度が整備されました。しかし、翌平成15年の岐阜県可児市議会議員選挙でのシステムトラブルに対し、最高裁が選挙無効と判断したことなどから、その後の電子投票の実施は24年間で26回にとどまっています。一方で、令和6年の大阪府四條畷市長選挙及び市議会補欠選挙で電子投票が実施され、来月には宮崎県新富町でも導入される予定であるなど、電子投票をめぐる状況に変化の兆しが見られます。
 電子投票には、開票作業の省力化や時間短縮、無効票の減少といった利点がある一方、システムトラブルへの懸念や導入コストなど、慎重な検討が必要な課題も存在をします。しかし、選挙執行体制の持続可能性を確保する観点から、導入に向けた議論を避けるべきではないと思います。
 以上を踏まえ、県としても条例制定や電子投票の実施に向け、市町の選挙管理委員会との協議を開始し、検討を始めるべきと考えますが、当局のご所見をお尋ねいたします。

○選挙管理委員会委員長(永田秀一)  岸口みのる議員の質問にお答えをいたします。良い質問をいただきまして、ありがとうございます。お答えをしたいと思います。
 デジタル技術を活用した行政サービスの向上や効率化が進められることが求められておりまして、選挙事務においても、適正な管理執行が担保できる範囲内でDX化を進めていく、こういう必要があると、このように認識をしているところでございます。
 電子投票は、法律制定から20年以上経過をしているわけでありますが、過去に、先ほどもご指摘がありましたように、システムトラブルに起因した選挙無効が発生をしたために、導入がなかなか広がらないと、こういう状況にございます。
 そうした中、令和2年に国において投票環境の向上等の一環として、電子投票システムの技術的条件等の改定が行われたことを受けまして、一昨年には、大阪府の四條畷市において、実に8年ぶりに電子投票が実施をされたと、こういうことがございます。なお、四條畷市の事例を見てみますと、開票作業時間が短縮されました。以前の2時間に比べまして、1時間に短縮された。また一方で、電子投票システムのレンタル費用等によりまして、トータルコストは非常に増加した。システム関係の委託料を見てみましても、前回が1,700万円だったのが、実に4,500万円まで増加したと、こういう経過がございました。
 電子投票の実施は、基本的には投開票の実施を担う市町の選挙管理委員会がメリット・デメリットを考慮して判断するものであるわけでありますが、現時点では、全国的に見ても実施事例が非常に少なく、県内においても条例を整備した自治体がないと、こんな状況になっております。
 県選挙管理委員会といたしましても、技術的信頼性やコストなどの課題につきましても留意しながら、国及び他自治体の動向を注視していくとともに、電子投票の実現可能性について、市町の選挙管理委員会とこれからも研究を進めていきたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、私ども選挙管理委員会といたしましても、電子投票というものの重要性を非常に認識をしているところでございます。今後、少子化等によりまして人材の確保が非常に難しくなるということがあるわけでありますが、そのメリットあるいはデメリット等を十分に真剣に考え、そして取組を進めることによって、この実現に向けて頑張ってやっていきたいと、こういう認識をしているところでございますので、今後ともご支援とご協力をよろしくお願いしたいと思います。
 以上、答弁といたします。

○(岸口みのる議員)  まずは永田委員長、今日は本会議までご出席いただきまして、ありがとうございました。
 コメントです。先ほど四條畷の事例がありましたけれども、さきの衆議院選挙でしたら、小選挙区、比例区の開票の確定ですね、これは翌日の午前6時になっています。やっぱりこういったところから、しっかりとDX化をやっていくのは大事なことでありますのでよろしくお願いします。

6 抗議行動への対応の強化について

 質問の最後は、抗議行動への対応の強化についてお尋ねをいたします。
 昨年9月定例会の一般質問において、我が会派の増山議員は、県庁周辺での拡声機使用による騒音、とりわけ知事定例会見に合わせて行われる行為を取り上げました。表現の自由は最大限尊重されるべき重要な権利でありますが、その濫用によって他者の権利や業務が妨げられてはならないとの観点から、兵庫県警察本部の見解をただしたところであります。
 これに対し、警察本部長から、一般論として違法行為が行われる場合や事故が発生する場合、またはそのおそれが認められる場合は、公共の安全と秩序の維持の観点から、犯罪抑止及び事故防止のための措置を講じており、違法行為が確認されれば厳正に対処するとの答弁がありました。あわせて、個別具体の状況に応じ、法令等に即して判断するとの見解も示されました。
 その後、県は、近隣の小学校や周辺住民の不安軽減のため、知事会見の時間を変更しましたが、騒音問題の根本的な解決には至っておりません。さらに、ひょうご安全の日のつどいや神戸ルミナリエ点灯式、衆議院議員選挙においても、県内各所で抗議活動が散見され、状況は改善しておらず、県民の不安はむしろ増大をしております。
 一方で、令和6年の最高裁判決により、警察には表現行為への対応に一層の慎重さが求められることは理解をしていますが、慎重な対応と周辺住民が静穏な生活環境を享受する権利の侵害を放置することは両立せず、現行のままでは県民の不安に応えることはできておりません。
 以上を踏まえると、公共の安全と秩序の維持の観点から、犯罪抑止及び事故防止に向けた措置を一層強化する必要があると考えます。そこで、抗議行動への対応の強化について、当局のご所見をお尋ねいたします。

○警察本部長(小西康弘)  抗議行動への対応への強化についてお答えをいたします。
 県警察では、県内で行われている様々な抗議行動の過程におきまして、違法行為、事故はもとより、騒音によるトラブル等が発生しないよう、個別具体的な状況に応じ、法令に基づく適正な職務執行に努めているところであります。
 具体的には、表現の自由にも配慮しつつ、抗議行動が行われる行事の主催者や施設の管理者等とも連携し、抗議行動を行う方に対し、拡声機の使用等により行事の進行等を不当に妨げることがないよう呼びかけるなどの対応を強化しているところであり、引き続き個別具体的な状況に応じ、法令に基づく適正な職務執行に努めてまいります。

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