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第356回 12月定例県議会 質疑(全文)

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第356回 12月定例県議会 質疑

質問日 : 令和3年12月13日(月)

○(岸口みのる議員)

 維新の会兵庫県会議員団の岸口でございます。会派を代表し、上程されました補正予算案に対する質疑を行います。
 質問の第1は、コロナ病床の運用体制の強化についてお尋ねをいたします。
 県では、国の新たなレベル分類を踏まえ、第5波の入院患者数の2割増及び自宅療養者の2割減を目標とした医療提供体制確保計画に基づき整備を進め、コロナ病床1,417床、宿泊療養病床2,411室を確保してきたところであります。今回、国においても約6,000名の医療人材の派遣が可能となりましたが、次なる感染拡大に向け、病床の確保だけでなく、人材の確保などスムーズに病床が運用できる体制の強化が重要であります。
 第5波のピークでの病床使用率は75.3%、うち重症病床は59.8%、また宿泊療養施設は57.0%と、確保病床と運用病床に差が生じています。医療現場はまさに戦場で、医師、看護師などの医療スタッフの使命感により支えられていることは言うまでもありませんが、一般医療とのバランスや対応可能な医療人材の調整が必要であること、また宿泊施設ではフロアごとに消毒、清掃が行われたことなどにより、受入がスムーズに進んでいません。また、全国では、当初から受入実績の乏しいいわゆる幽霊病床があるとも聞きます。
 先月、厚生労働省はコロナ病床が十分に活用されていない医療機関に対し、補助金の上限を3割減らす方針を発表したところですが、県下の医療機関ごとの病床活用はどのようになっていたのか、十分活用されなかった医療機関がどの程度あったのかなど、課題を整理、分析した上で今後の運用体制強化に生かさなければなりません。
 そこで、これまでのコロナ病床の運用状況をどのように分析し、今後、運用病床の増加に向けどのように体制を強化するのかご所見をお尋ねいたします。
 質問の第2です。感染拡大傾向における無料検査の実施についてお尋ねをいたします。
 県民のコロナ感染拡大防止についての関心は高く、中でもワクチン接種やPCR検査について大きな期待が寄せられております。
 ワクチン接種については、希望者に対する2回の接種はほぼ一巡し、3回目の接種に関心が移っていますし、PCR検査については、社会福祉施設の従事者、利用者に検査が無料で実施され、県民、関係者の方々の安全・安心が高まったことは記憶に新しいところであります。
 今回、無料検査の実施は、ポストコロナへ向けたワクチン・検査パッケージから感染拡大傾向時の危機管理の仕組みと理解をしますが、制度の周知や運用を誤ると現場に混乱が生じる可能性があると想像されます。これまで、濃厚接触者に特定されPCR検査を受けた場合、検査自体は無料で実施されましたが、検査を実施した機関により自己負担が必要な場合があるなど、周知不足がありました。思いも寄らぬことが起こるのが現場であります。
 感染拡大傾向時にPCR検査が実施されることは県民の安全・安心につながることは言うまでもありませんが、検査を実施する検査体制の整備、検査を受ける県民への周知など、今後の実施に向け、どのような工程で進められるのかご所見をお尋ねいたします。
 以上です。

○知事(齋藤元彦)

 維新の会議員団の岸口みのる議員のご質問にお答えをいたします。
 コロナ病床の運用体制の強化についてでございますが、県では、新型コロナウイルスの対応として一般医療とのバランスを図りつつ、患者の症状にも応じた適切な療養ができるように病院、宿泊療養施設などの役割分担を徹底しながら医療体制の強化をしてきたというところでございます。中等症以上の患者については、入院を基本として対応したというとこでございますが、入院調整に当たっては、昨年の3月から広域災害・救急医療情報システム、EMISというシステムによりまして、リアルタイムに受入可能病床の情報を保健所、消防等と共有して保健所による対応を基本としながら、CCC-hyogoにおいて県域を越えた調整も行ってきたというところでございます。
 第5波においては、第4波と比較してワクチン接種効果などにより重症者の割合というものは低かったというものでございますが、患者数については大幅に増加したというところです。しかしながら、先ほど申し上げたEMISというシステムの活用などによりまして、関係機関との円滑な連携、医療機関の協力による病床数の拡大などによりまして、入院調整中の患者数は減少しているということになりまして、必要な病床については適切に運用されたものというふうに考えております。
 県では、次なる波に備えまして、新たな計画に基づき拡充した受入病床を感染状況に応じて適切に運用できるように引き続き体制強化をするとともに、医療機関などとの意見交換会などの実施によりまして、関係機関との連携強化、拠点病院などでの研修による各医療機関の診療機能の向上に取り組みまして、感染拡大時にも必要な医療が適切に受けられるよう、医療提供体制の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。

○健康福祉部長(藪本訓弘)

 感染拡大傾向時における無料検査の実施についてでございます。
 このたびの補正予算で提案しております検査は、新型コロナウイルスの感染拡大の傾向が見られる場合におきまして、感染不安を感じる無症状者の方が知事の要請に応じまして受ける検査について無料化し、県民の皆さんの不安解消を図ろうとするものでございます。現時点では、国から実施要領等の正式通知がなされていない状況ではございますが、検査は感染防止対策がなされている薬局でありますとか、民間検査機関等を県が登録いたしまして、対面を原則に実施することが想定されております。県民の皆さんは、登録事業者を県のホームページなどで確認していただきまして、検査を受けることになります。
 県といたしましては、国の正式通知が届き次第、直ちに着手できますよう準備を進め、できる限り早い時期に検査を実施する薬局、民間検査機関等の募集の開始、また迅速な審査によります県の事業者登録を行うなど、体制整備を進めていきたいというふうに考えています。
 議員ご指摘のとおり、検査を希望する方や現場が混乱なく検査を実施するためには、県民への理解促進が必要でございます。そのため、県の広報誌やホームページ等におきまして登録検査機関の名称、所在地をはじめ、制度の趣旨、実施時期、受検手続など分かりやすい情報発信に努めるほか、県民向けのコールセンターも設置いたしまして丁寧に対応してまいります。
 また、登録検査機関とも緊密に連携し、検査実施時に生じた課題等も把握して、必要がありましたら改善にも努めてまいります。県では、引き続き国からの情報収集に努めまして、早期に検査体制を構築するとともに、県民への周知を丁寧に行ってまいります。

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