令和3年度予算特別委員会[ 3月15日 教育委員会 ]

○(岸口みのる委員)  皆さん、おはようございます。維新の会、明石市の岸口である。
 早速であるが、質問に入る。
 質問の第1は、県立高校における校則の見直しについて尋ねる。
 文部科学省は、校則の性質について、学校が教育目的を達成するために必要かつ合理的範囲において校長により校則を制定されること、社会通念に照らして合理的とみられる範囲内で学校や地域の実態に応じて適切に定められることとしている。これを聞き、反対される方はいないと思うが、個別具体の話になると議論百出である。
 私の中学2年生の息子が通う学校でも、制服の是非について議論があったようであるが、簡単に結論は得られない。また、他の高等学校の保護者の間では、当たり前のように普及した携帯電話、スマートフォンの使用について議論が始まるなど、時代にそぐわない校則が残っていないか、合理性、妥当性はあるのかなどについて高い関心を示している。
 県教育委員会が県下の県立高校、全日制126校、定時制21校を対象に行った校則の見直しについての調査結果を見ると、平成30年度に校則の見直しを行ったのは88校、令和元年度は91校あり、多くの県立高校で見直しが行われていることが分かった。
 見直しの内容は、制服に関する規則が約半数あり、携帯電話・スマートフォンに関する規則、アルバイトに関する規則と続き、ほかにも警報発令時の対応や部活動に関する規則、中には体育館への膝かけの持込み、小型扇風機の学校への持込み、授業中の使用の可否など多岐にわたっている。
 また、生徒・保護者の要望に応じ、柔軟に対応した事例も報告されるなど、一見すると各学校での校則の見直しは順調に進んでいるように思われる。
 加えて、県教育委員会では県立学校生徒指導部長会において、教育目標達成に資するものか、時宜に合っているか、教育効果が検証不能なものはないかとの三つのポイントを示し、校則の見直しについて取組を続けている。
 その一方、県教育委員会が平成12年に実施した調査ではあるが、見直す必要のある校則でもって指導することに矛盾を感じると回答した教師が中学、高校で5割を超えていた。約20年前の調査ではあるが、社会の価値観の変化に伴い、校則に対する意識の変化も伺える結果となっており、校則の見直しに際して大変重要な視点であると感じたところである。
 また、近年ブラック校則がメディアでも取り上げられ、大阪では裁判にまで発展した事例もある。
 そこで、現場での矛盾を解消し、教師、生徒の信頼関係を高めるとともに、生徒たちの規範意識を育てることが重要と考えるが、県立高校での校則の見直しについてどのように取り組むのか、所見を尋ねる。

○高校教育課長(西田利也)  校則は、各学校の教育目的を実現するための生徒の行動指針であることから、全県で一律に規定するのではなく、各学校が社会通念に照らし、必要性と合理性を判断しながら策定している。
 このため、社会環境や価値観の変化、時代の進展等に照らし、必要なものかどうか、常に検討していくことが重要となる。
 県教育委員会としては、従来から生徒指導担当者に対しての研修や学校の見直し状況の調査を実施し、各学校に校則見直しの必要性を意識付けている。
 今年度は、特に全教職員が校内研修できるようオンライン視聴用の資料を作成したところである。
 このような取組の中で、今、委員指摘のあったとおり、令和元年度には全ての県立高校で見直し作業を行い、そのうち6割以上の学校が実際に改定したという状況になっている。今後とも、見直し作業を毎年行っていくことを指導していきたいと考える。
 その際、校則が、生徒にとって自らが成長するための行動指針となるよう、生徒が見直しに参画することをこれからは促していき、それを通じて生徒たちが規範意識を高め、自立しようとする姿勢を育む、そのような機会にもしたいと思う。

○(岸口みのる委員)  答弁のとおり、校則は、県下一律で定めるものではないということはよく分かるが、実情を見ていると、生徒間の情報網というのが非常に発達しているというか、各学校に通う生徒さんたちの横の連携がかなり進んでおり、そうなるとうちの学校駄目やけど、隣の学校はええねんとか、隣の学校は早々とこうなったのに、うちの学校は何で変えてくれへんねんとか、そういうことに実はなっている部分もあるように聞いている。
 そういう面では、県下一律で定めるべきこと、それから学区で定めるべきこととか、あとは学校ごとに定めるべきことというのはしっかり整理をしていただいた上でご対応をいただきたいと思う。
 やっぱり学校現場は非常にいろんな意味で環境は変わっているので、特に校則については、本当に先生と生徒の信頼関係に直結するものだと感じるので、よろしくお願いする。
 次の質問にいく。
 学校現場におけるICTの活用について尋ねる。
 先月、県議会の定例会、常任委員会等においても試験的にタブレット端末の使用が可能となった。
 そもそも県議会でのタブレット端末の使用は、ペーパーレス化を目的としたスタートであったが、コロナ禍により今後のオンライン会議など幅広い使用が可能となるよう、まさに走りながら考えるものとなっている。
 タブレット端末が配付された当初は、バッテリー切れなどの初歩的な操作にすら問題があったが、日を追うごとにケアレスミスはなくなってきたように感じる。しかしまだまだ効率的、利便性を実感するには至っておらず、今後も試行錯誤が続くものと思われる。
 以上のとおり、議会でのICTはまだまだであるが、学校現場での活用は急務である。
 そこで、以下2点尋ねる。
 質問のその1は、統合型校務支援システムの導入活用状況について尋ねる。
 近年、教員の多忙化が社会問題となっているが、働き方改革の一環として統合型校務支援システムの導入が進められている。統合型校務支援システムは、成績処理、出欠管理など学校事務系などを統合した機能を有し、広く校務と呼ばれる業務全般の実施に必要となる機能を実装したシステムで、業務の効率化、負担軽減、校務の情報化が進むことにより、教員が必要な情報や生徒の状況等を一元的に管理・共有することが可能となり、教育の質的向上につなげることができるとされ、教員1人当たり年間100時間を超える削減効果やクラウドによる災害時の情報保護などのメリットがあるものの、情報セキュリティー、個人情報などの懸念が報告されている。
 システム導入に際し、文部科学省は、小中学校の教員の異動が都道府県単位で行われている実態も踏まえ、都道府県単位でのシステムの共同調達・運用を促進するとしていたが、県下の小中学校では既に各市町においてそれぞれが独自システムを導入していることから、共同での運用は困難と聞いている。
 一方で、来年度県では、統一したシステムが導入されている高等学校での活用や特別支援学校では現在使用しているシステムの機能、メリット、デメリットを調査し、全ての特別支援学校で使用できるシステムの検討により、校務の負担軽減を図るとしている。
 そこで、県立高等学校における統合型校務支援システムの活用状況と課題及び特別支援学校の来年度の整備を踏まえた今後の運用の在り方について尋ねる。

○教育企画課長(高橋伸之)  校務については、教育活動とは異なり、統一的な運用を行うことで業務の効率化を図ることが可能であることから、県立高等学校では統合型校務支援システムの導入を進め、令和元年度に全校での導入が完了したところである。
 一方、特別支援学校については、障害種別により入力する帳票が異なることなどから、これまで統一的なシステムの導入が難しい状況にあったが、近年、特別支援教育にも配慮したシステムも出てきており、今回整備を行うこととしたいと考えている。
 導入するシステムについては、一部現行のシステムを継続利用しつつ、高等学校で活用しているものと同様の汎用的なシステムにする予定である。
 統合型校務支援システムの導入により、成績処理、出欠管理、通知表や指導要録などの作成を統一した様式でデータ化できるだけでなく、教員同士でシステム内の児童生徒の情報を共有することで、進路指導や生徒指導などにも活用しているところである。
 なお、セキュリティー面では、不正アクセス対策として堅牢なデータセンターにサーバを設置し、仮想環境で動かす仕組みをとっており、安全に利用できる環境を構築している。
 今後、全県立学校において、システム活用を通じた業務の効率化を促進し、教員の負担軽減を図り、働きがいのある学校づくりに努める。

○(岸口みのる委員)  少し話は変わるが、私、保育所の運営をやっている。保育所の運営をやってみて分かったことは、実際に保育士さんの業務は、子供に向き合う時間以外の時間、いろんな書類を作ったり、準備をしたり、そういう雑務が非常に多いということに気が付いた。
 できる限りこういう新しいICTなんかを活用しながらやってみようと思い、いろいろなものを導入してみた。そうすると、見る見る保育士さんの業務が本当に軽減をされたということであった。
 やっぱりこれによって、何が変わったかというと、離職がなくなったり、定着が非常に良くなる。子供に向かう時間が長くなり、質もやっぱり同じように上がっていくわけである。そういう意味では教員の方々もこういったものを最大限活用して、雑務とは言わないが、業務をできるだけ減らしていただき、教員の質の向上、教育の質の向上に努めていただきたいというふうに思う。
 続いて、その2である。
 その2は、島山委員からも質問があったが、重ねて質問をしたいと思う。
 ICT授業に向けた教員の指導力向上とICT基礎知識の習得について尋ねる。
 今年度6月定例会代表質問で県立高校のウェブ授業の推進について質問したところであるが、いま一度、教員の指導力向上について伺う。
 文部科学省はICT教育について、ICTはあくまでもツールであり、教員の授業力と相まって、その特性・強みが生かされるものであることに留意する必要があるとしている。
 そもそも教員にICTに関する知識があれば別だが、ICT機器を授業で使いこなすためには相応の知識が必要であり、ICT機器に慣れるのに手間がかかることも予想される。中には教員以上にスキルを持った児童生徒がいるかもしれない。
 現在、県教育委員会では、従来の初任者研修などの年次研修・職務研修、担当者研修、選択研修などキャリアステージ・能力・適性に応じた研修機会を通じ教職員のICT活用指導力の向上を図るとされており、さらに来年度はタブレット端末等機器の操作をはじめ、クラウドサービスの利用、ソフトウエアの活用などの研修、校内ネットワーク研修、情報モラル研修などICTの基礎知識習得を目指した研修が行われると聞いている。
 しかしながら、ICT教育はまだまだスタートしたばかりで指導方法が確立しておらず、基礎知識習得は技術的な内容も多く、一朝一夕には進まない。さらに授業中に機器の不具合が出るなどのトラブルが発生すれば、現場の教員に臨機応変な対応が求められる上に、トラブルが解決しなければ授業は成り立たない。このような場合の技術面でのサポートができる専門スタッフの活用も含めた対策が必要と考える。
 そこで、教員の指導力向上とICTの基礎知識を並行して習得しなければならないと考えるが、どのように取り組まれるのか。また、技術的なトラブルに対応できるような支援体制の充実について尋ねる。

○教職員課長(稲次一彦)  ICTを活用した個別最適な学びを実現するためには、一人ひとりの教員がICT活用指導力の向上の必要性をまず理解した上で、校内研修等を積極的に活用して自ら研修を進めることが必要である。
 ICT機器を活用する力を高めるためには、一つには、ICT機器に慣れ、そして身近に感じること、二つには、授業での効果的な活用方法を学ぶことが必要であると考える。
 まず、写真や動画を撮るなど簡単な操作から始めて、次に、どの学習場面でどのようにICTを活用すると分かりやすい授業に結び付くのかということを理解する必要がある。
 さらに、教材については、市販のアプリ等を有効に活用することで教員の負担軽減にもつながり、より効果的な授業が展開されると考える。
 県立教育研修所においては、年次研修や選択研修において、全受講者にタブレット端末を配布し、HYOGOスクールエバンジェリストの実践事例を紹介するとともに、ICTを活用した教科指導やホームルーム運営、情報セキュリティ等について、学ぶ機会を提供する。
 また、回線障害等の技術的なトラブルに対応するためには、先ほどの答弁にもあったが、令和3年度はヘルプデスクを設置し、サポート体制の強化を図っていきたいと考えている。
 今後も学校でのOJTと教育研修所や市町教育委員会における研修を充実させ、全ての教員のICT活用指導力の向上を図っていく。

○(岸口みのる委員)  ICT教育は、機器が当たり前に動いて成り立つものだというふうに感じている。
 小中学校は、こういうタブレットも同一の機種を一括購入して配付をしており、一つの操作方法を学べば使えるんだと思うが、高等学校でそれぞれのタブレットとか、端末を持ってきなさいということになると、スイッチの入れ方一つ違うし、ヘルプデスクの方も全メーカーに対応してるのかなあというふうな思いがどうしてもする。
 質問の中でも申し上げたが、いざ授業が始まったときに、機器が動かなかった、うまく作動しなかった、しかも35人が一遍に使うわけであり、そのときに授業が止まってしまうんじゃないかというのは、私にとって非常に懸念である。そういう機器にあってはどういう対応するのかということをしっかりマニュアルを作っておくとか、いろんなことが必要になると思うので、ぜひよろしくお願いをしたいと思う。
 それでは、質問の最後である。
 いじめ根絶に向けた取組について尋ねる。
 私のさきの本会議の代表質問に対し、西上教育長から、いじめは、どの学級にも、学校にも起こり得るという認識のもと、いじめ防止基本方針やいじめ対応マニュアルを策定し、未然防止、早期発見、早期対応の取組を進めていること、また、教員による抱え込みや認知した後の組織的対応が重要であること、さらには、令和3年度からは学校長が法的な問題に対応できるようスクールロイヤーを兵庫県教育委員会に配置し、いじめを許さない学校づくりに向けて取り組むとの力強い答弁があった。しかしながら、条例の制定については、今後の検討課題とされた。
 繰り返しになるが、いじめ防止対策推進法には、対策を総合的に策定し、実施する国、地方公共団体の責務、必要な措置を講ずる学校の設置者の責務、当該学校に在籍する児童等がいじめを受けていると思われるときは、適切かつ迅速にこれに対応する学校及び学校の教職員の責務、いじめを行わないようにする規範意識を養うための指導、いじめから保護する保護者の責務が規定されている。
 県でも、平成26年に兵庫県いじめ防止基本方針を策定し、全国の全ての都道府県で方針を定め、中には更に条例を制定している都道府県も複数ある。
 また県では、いじめに対応する24時間受付のホットラインやSNSによるひょうごっ子悩み相談事業などを行っているが、他県では弁護士会などの民間の団体による相談窓口が設けられているところ、いじめ防止強化月間を設定する自治体もあるなど、社会全体で幅広く取り組む姿勢が必要である。
 依然としていじめは減っていない、その後の対応が適切に行われていない事案が続いている。県はなぜこの条例を制定しないのか、また社会全体が傍観者とならないようそれぞれの責務を明確にするなどの条例の検討を含め、いじめ根絶に向けた取組について、所見を尋ねる。

○高校教育課長(西田利也)  本県では、県いじめ防止基本方針に基づいて、未然防止として、教職員向け対応マニュアルやいじめ未然防止プログラムの活用、また、早期発見・対応として、県の取組として、SNSによる相談や各機関での相談窓口の設置、保護者向けいじめ防止啓発チラシの配布、そして学校の取組として、生徒に対するアンケート調査の工夫、各学校のいじめ対応チームによる組織的な対応に加え、警察や弁護士等の関係機関との連携、そして情報モラル教育の充実と、様々な観点から取り組んできているところである。
 いじめ防止は、年間を通じて常に意識して取り組んでいかないといけないものであることから、防止月間の設定については、まずは、命の大切さを考える活動の中で、各学校が取り組むことから働きかけたい。
 また、条例については、既に基本方針の中に県民総がかりでいじめに対峙する基本的な方向であったり、学校・家庭・地域の役割を明示して進めてきているところである。そういうこともあり、現時点で直ちに条例を制定するという状況にはないと考えている。
 しかしながら、今後とも、県いじめ対策審議会の中で専門家に意見をいただきながら、いじめ根絶に向けた様々な取組を行う中で、提案の条例化は、対策の一つと認識していく。
 今後とも、いじめを許さない学校づくりができるよう県教育委員会として取り組む。

○(岸口みのる委員)  私の前のかわべ委員からわいせつ教員のことについての質問があった。そのときには、非常に私答弁を聞いていて、力強い答弁に聞こえたが、もっとしっかり徹底してやっていただきたいのはやっていただきたいが、このいじめについてもやっぱり同じようにやっていただきたいと思う。
 先ほどの答弁によると、いろんなメニューはそろったということだが、最後は運用の問題だと思う。だから、運用の問題というのはやっぱり人のことであり、より多くの人が関わっていくということが大事であり、今よく問題になってるのは、いじめが起こる前と後、特にいじめが起きた、その事後の対応が非常にまずさが目立つというか、子供たちがSOSを発しているのに対応しない地域、親、そして学校、こういったものはやっぱり許せない。
 だから、運用面で教員、それから当然我々保護者もそうだが、そういったところの責務をやっぱりもっともっと県民に広く周知をしていただきたい、そんな思いでの質問である。
 今後ともこのいじめだけはやっぱり許さない兵庫県なんだということをみんなが理解できるように頑張っていただきたいと思う。どうぞよろしくお願いする。
 質問を終わる。

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